F1オーストリアGPの舞台であるレッドブル・リンクの空撮写真、2019年
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開幕に向けて前進…F1ドライバー団体GPDA、オーストリアGPの7月開催計画を支持

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F1ドライバーによる組織団体、グランプリ・ドライバーズ・アソシエイション(GPDA)会長を務めるアレックス・ブルツは、F1が掲げる7月5日のオーストリアGP開催計画を支持し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の第二波到来などの外部要因による特別な事情が発生しない限り、2020年シーズンはレッドブル・リンクで開幕を迎えるはずとの認識を示した。

F1と国際自動車連盟(FIA)は外部との隔離が容易である事などを理由に、シュピールベルクのサーキットでのシーズン開幕を目指している。現地政府は無観客でのグランプリ開催を容認しており、F1はイベント内での検疫体制やオペレーションの策定などを進め、実現に向けて着実に駒を進めている。

GPDA会長のアレックス・ブルツとレッドブル・エアレースのパイロット、ペトル・コプシュタイン
© Getty Images / Red Bull Content Pool、GPDA会長のアレックス・ブルツ(右)とパイロットのペトル・コプシュタイン

チームスタッフや運営関係者も同様だが、グランプリの開催によってドライバー達が少なからず感染リスクにさらされる事は否定できない。

例えばマシンに乗り込んだ後、ドライバーはシートベルトを締めなければならないが、ヘルメットとグローブを着用している状態では他人の力を借りざるを得ず濃厚接触の可能性がある。従来の手順を徹底的に見直し、感染のリスクを最小化するような安全策をF1側が提示しないことには、ドライバー達の賛同を得ることは難しい。

F1はドライバー側に開催計画と新型肺炎対策についての説明を行うため、5月8日(金)にオンライン会議を開催。GPDA会長のアレックス・ブルツやディレクターのセバスチャン・ベッテルが、F1のチェイス・ケアリーCEOやスポーティング・ディレクターのロス・ブラウン、F1レースディレクターのマイケル・マシ、そしてジャン・トッドFIA会長らの話に耳を傾けた。

F1のキーマン達からの説明を受けたアレックス・ブルツは英ガーディアンとのインタビューの中で「(会議に出席していた他の)ドライバー達は安心していた。僕としてはそれを強調する他ない。正しいステップを踏んでいると確信しているし、外部事情が介入しない限り、2020年シーズンは7月にオーストリアでスタートできると信じている」と語った。

アレックス・ブルツによるとこの日のオンライン会議では、安全管理の国際的なエキスパートや医療の専門家らも加わり、現在の計画について詳細な説明が行われたという。2014年よりGPDAで同職を務める46歳のオーストリア人は「俎上に載っている”閉ループシステム”のアイデアは本当に素晴らしい」と付け加え、F1が実施を見込んでいる安全対策への信頼感をにじませた。

F1ドライバー団体からの賛同が得られた事で、7月5日のオーストリアGPの開催計画は更に一歩前進したと言える。

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