ハンガロリンクの1コーナー
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希望広がる…ハンガリー、オーストリアと英国に続きF1に”全面協力”

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ハンガロリンク擁するハンガリーは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の爆発的な流行を水際で阻止しており、4月上旬以降は新規感染者数と死亡者数の抑え込みに成功している。その背景には、議会が政府に与えている権限の強大さが指摘されており、人権団体からの懸念が表明されているのではあるのだが。。

所謂”第一波”を乗り切った格好とみられるハンガリー当局および現地プロモーターは共に、当初の予定通り7月31日~8月2日にF1ハンガリーGPを執り行う事に楽観的なスタンスを示している。

F1ハンガリーGPの舞台となるハンガロリンクのZsolt Gyulay最高経営責任者は英Autosportとのインタビューの中で、当初のスケジュール通りでのイベント開催は依然として可能だと主張し、レース開催のためであればあらゆる選択を厭わないとしている。

「リバティ(F1の商業権を持つリバティメディア)は、我々があらゆる種類のソリューションにオープンであることを認識している。ハンガロリンクはレース開催の準備が整っている」とZsolt Gyulayは語る。

「実際にどうなるかについては間違いなく我々コントロールの範疇を超えているし、国内の情勢にも依るため何とも言えないが、我々としては規制が緩和され、普段どおりの生活が元に戻るのを待ち続けている」

目下、開催の見通しが高いのは先のオーストリア以外に、モータースポーツの母国とも言うべきイギリスが挙げられる。シルバーストン・サーキットはオーストリア同様に無観客+2デイイベント+平日開催に積極的な姿勢を示しているが、このアプローチにオーストリアが賛同を示そうとしている事は、F1にとって大きなバックアップと言えよう。

Zsolt Gyulayは「オーストリアやイギリスと同様に、我々もまた今季のF1に完全にコミットしているし、オーストリアでの実施が議論されている無観客でのグランプリ開催に関しても話し合いを行ってる。そのプロトコルはまだ検討段階ではあるものの、もし確立されれば我々もそれに従うつもりだ」と主張する。

「もちろん政府当局次第ではあるものの、一つ間違いなく確かな事は、政府にとってもハンガロリンクにとっても、F1ハンガリーGPを開催することは非常に重要だという事だ」

ハンガロリンクは現在、新型肺炎の影響を受けて鈴鹿サーキットと同じ様にコースを全面的に閉鎖しつつチケット販売を見合わせている。だがその一方で、いつでもレースを開催出来るように、継続的なメンテナンス作業は怠っていない。

当初のスケジュールを変更しての代替開催の可能性について問われたZsolt Gyulayは「今のところ他の日程での開催の話は出ていない」とした上で、ハンガロリンクでダブルヘッダーの可能性については「まだ交渉の段階ではなく、それについて話すのは時期尚早だ」と語った。

F1のチェイス・ケアリーCEOが先日発表したプランによれば、ハンガロリンクでのレースは理論的に、オーストリアとイギリスのダブルヘッダーに続く第3戦として開催される可能性がある。

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