ルノーとのバトルを繰り広げるトロロッソ・ホンダのダニール・クビアト
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F1パワーユニット開発競争…ホンダが依然として頭一つ遅れている、とルノーのエンジン責任者

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早いもので、1.6リッターV6ハイブリッド・ターボエンジンがF1に導入されて7シーズン目を迎えようとしている。メルセデスはルール施行の7年も前から開発を進めることで莫大なアドバンテージを築き、この時代の覇者としての地位を確立させた。とは言え、シーズンを経る毎に先行開発による”貯金”は縮小しており、昨季は遂にフェラーリが最強PUの称号を手にした。

ホンダはどうか? メルセデスのエンジン部門の責任者を務めるアンディ・コーウェルは、2019年シーズンのパワーユニット開発競争で最も大幅な性能向上を果たしたのはフェラーリではなくホンダだと考えている。

昨年のレッドブル・ホンダはシーズン途中にドライバー交代劇がありながらも、3勝を含む9つの表彰台を獲得してPUの進化の程を見せつけた。だがルノーに言わせれば、ホンダとライバルとの差は今も歴然としているという。

ルノーのエンジン部門を率いるレミー・タフィンは、ホンダは他のサプライヤーと比較して未だに頭一つ遅れていると主張。更に、ルノーエンジンはメルセデスよりも高性能だとの考えを示した。

「エンジン性能という面では、我々はメルセデスやフェラーリと激しく争う立場にある」とレミ・タフィン。独AMuSとのインタビューの中でパワーユニットサプライヤーの勢力図について見解を示し、「メルセデスは我々よりも若干遅れているが、フェラーリは我々よりも少し先行している。ホンダは一歩遅れている」と付け加えた。

フランスのエンジンメーカーが考えるPU序列は、上から順にフェラーリ、ルノー、メルセデス、そしてホンダということだが、レミ・タフィンは「今日の馬力差は以前のように50kW(約68馬力)といった水準ではない」とも述べ、各PUの出力差は比較的小さいと説明する。

「フェラーリ、メルセデス、そして我々ルノーは5~10kW(約6.8~13.6馬力)差に収まっている。ホンダは我々から15~20kW(約20.4~27.2馬力)ほど遅れている」

レミ・タフィンはルノーの2019年型PU「E-TECH 19」について、同社としてはハイブリッド時代における2番目に大きなステップアップを果たしたエンジンであり、これは「通常であれば3年かかるレベルの飛躍」だとしている。