パスカル・ウェーレイン、2019年はル・マン24時間とインディカーにも参戦!?
スクーデリア・フェラーリの新しいシミュレータードライバーに起用される見通しのパスカル・ウェーレインが、フォーミュラEと並行してル・マン24時間レースと米インディカーに参戦する可能性が取り沙汰されている。
DTMチャンピオンとして2016年にマノーでF1デビューを果たしたウェーレインは、2017年にザウバーへ移籍するも、計5ポイントでチャンピオンシップ18位。同年を以てシートを失った。そして昨年末、長年に渡って契約を結んできたメルセデスと別れを告げ、フリーエージェントとなった。
契約から開放されたウェーレインは、マヒンドラ・レーシングのシートを掴み取り、第5シーズンとなるフォーミュラEに参戦。現在は、アントニオ・ジョビナッツィとダニール・クビアトの後任として、マラネロのシミュレータードライバー候補に名が上げられている。
英Autosportが報じたところによれば、フェラーリとの契約の中には、2018/19シーズンのWEC世界耐久選手権の最終戦、ル・マン24時間レースへの参戦が含まれる可能性があるという。フェラーリはLM-GTEクラスに「フェラーリ488 GTE EVO」を投入している。
更に、ウェーレインはこれとは別に、米インディカー・シリーズへのスポット参戦を目指して、水面下で交渉しているとされる。ただし、フェルナンド・アロンソが参戦を表明している第103回インディ500は、フォーミュラEベルリンePrixと日程が重なっている。
ウェーレインは昨年より、複数シリーズへの参戦を目標としている事を明かしており、F1公式のポッドキャストにおいても「2つ以上のシリーズで走れる可能性がある。一つはヨーロッパで、もうひとつはアメリカだ」と述べている。ウェーレインはあくまでもフォーミュラカーでのレースが再優先事項だとしており、米国のフォーミュラとは言えばインディカー・シリーズを置いて他にない。
目下、多種多様なカテゴリーでの出走を目指しているウェーレインではあるが、最終目標はF1への復帰。フォーミュラEへの転向に際しては、次シーズンからメルセデスのワークスチームとなるHWAチームラボから3年契約のオファーがあったものの拒否。その理由について「F1に復帰できる可能性が消えてしまうため」と説明している。