
2025年インディ500《TOP12予選》結果:王者ペンスキーが衝撃の全滅、全車出走できず―佐藤はファスト6進出
第109回インディ500の「トップ12予選」が現地時間2025年5月18日、インディアナポリス・モーター・スピードウェイで行われ、佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング / RLL)が「ファスト6」進出を決めた。
一方で、昨年のインディ500予選でフロントローで独占した王者チーム、チーム・ペンスキーは、まさかの”全滅”に終わった。
昨年のポールシッター、スコット・マクラフリンは、予選2日目朝のプラクティス中にターン2でクラッシュ。マシンが空中に舞い上がる激しい事故となり、幸い負傷はなかったものの、トップ12予選の出走を断念。12番グリッドからのスタートが決まった。
Courtesy Of Penske Entertainment
クラッシュにより大破したスコット・マクラフリン(ペンスキー)のマシン、2025年5月18日第109回インディ500予選2日目(インディアナポリス・モーター・スピードウェイ)
さらに、ジョセフ・ニューガーデンとウィル・パワーの2台は、技術検査に不合格となり、シリーズ運営から出走許可が下りず、タイムアタックすらできずにガレージへ引き返すという事態となった。
パワーの12号車については一旦、車検を通過していたとされるが、インディカー側はニューガーデンの2号車に装着されていたリヤウイング支持構造体「アテニュエーター」の一部について、継ぎ目が滑らかに処理されるようシールされていた点を問題視した。
これを受け、ペンスキーは12号車についても走行を取りやめ、両車をガレージへ戻す措置をとった。
チーム・ペンスキーのインディカー部門代表を務めるティム・シンドリックは、12号車にも同様の処理がなされていたことを認めたが、マクラフリンの3号車には当該処理が施されていなかったとしている。
この結果、昨年フロントローを占めた3台は、今年は揃って4列目(10〜12番グリッド)からのスタートとなった。まさに”ペンスキー・ショック”と呼ぶにふさわしい衝撃的な出来事だ。
ポールポジションを争う「ファスト6」には佐藤のほか、フェリックス・ローゼンクヴィスト、パトリシオ・オワード、ロバート・シュワルツマン、スコット・ディクソン、アレックス・パロウが名を連ねた。
一方で、デイビッド・マルーカス、クリスチャン・ルンガー、マーカス・エリクソンはそれぞれ7位、8位、9位でトップ12予選を終えた。
Pos. | Driver | Speed |
---|---|---|
1 | フェリックス・ローゼンクヴィスト Meyer Shank Racing w/ Curb-Agajanian |
232.523 mi/h 374.209 km/h |
2 | パトリシオ・オワード Arrow McLaren |
232.186 mi/h 373.667 km/h |
3 | ロバート・シュワルツマン Prema Racing |
232.008 mi/h 373.381 km/h |
4 | スコット・ディクソン Chip Ganassi |
231.971 mi/h 373.321 km/h |
5 | アレックス・パロウ Chip Ganassi |
231.8 mi/h 373.046 km/h |
6 | 佐藤琢磨 Rahal Letterman Lanigan Racing |
231.686 mi/h 372.862 km/h |
7 | デイビッド・マルーカス A.J. Foyt Enterprises |
231.599 mi/h 372.722 km/h |
8 | クリスチャン・ルンガー Arrow McLaren |
231.36 mi/h 372.338 km/h |
9 | マーカス・エリクソン Andretti Global |
231.014 mi/h 371.781 km/h |
2025年の第109回インディ500は、スポーツ専門チャンネル「GAORA SPORTS」にて生中継される。「スカパー!」を通して視聴可能で、月額料金は1,320円(税込)となる。
予選2日目は5月18日(日)29時(=19日午前5時)より、「スカパー!番組配信」を通じて生配信される。決勝は5月25日(日)23時より、「GAORA SPORTS」及び「スカパー!番組配信」にて生中継・生配信される。
「スカパー!番組配信」は、契約中のチャンネルをスマートフォンやPCを通して、追加料金なしに視聴できるサービスだ。