第109回インディ500のプラクティス2日目のセッションが、現地時間2025年5月14日に行われ、今季インディカー・シリーズで圧倒的な成績を残すアレックス・パロウ（チップ・ガナッシ・レーシング）が、227.546mph（約366km/h）を記録。2日間を通しての最速タイムをマークした。

開幕5戦中4勝を挙げ、ポイントリーダーとして絶好調にあるパロウにとって、インディ500はキャリア最大の目標だ。これまでオーバルコースでの勝利がなく、インディ500初制覇は「未踏の頂」と言える。初日にも3番手タイムを記録しており、勢いそのままに着実に準備を進めている。

この日のプラクティスは、午前中の豪雨により開始が68分遅れ、午後にも小雨の影響で約70分の中断が発生。予定されていた6時間の走行時間は、実質3時間43分に短縮された。このような混乱の中にあっても、パロウは冷静にタスクをこなした。

「今日は少しばかりトラフィックの中で走行を重ねた。みんながそれぞれ違うプランで走っているから楽じゃないけど、何度かいい感じでトラフィックの中を走れたし、クルマのフィーリングも悪くない。もちろん、もっと良くしたいけど、今のところ順調だね」とパロウは振り返った。

「インディ500はシーズン最大のレースだから、これに向けて僕らはずっと取り組んできた。だから、勝利を目指して全力を尽くすつもりだ」

2番手には2018年のインディ500ウィナーであるウィル・パワー、3番手には史上初の3連覇を目指すジョセフ・ニューガーデンが続き、チーム・ペンスキー勢がその速さを証明した。4番手はパロウのチームメイトであるスコット・ディクソン。トップ4はチップ・ガナッシとペンスキーの2強で占められ、初日同様に両チームの速さが際立った。

初日プラクティスを終えて、オープンテストでのクラッシュによる影響で「体にまだ痛みがある」と語っていた佐藤琢磨（レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング）は、初日の3倍に相当する87周を走破し、15番手でセッションを終えた。初日は31番手だった。

なお、単独走行（ノートウ）での最速タイムは、アンドレッティ・グローバルのカイル・カークウッドが記録した222.760mph。初日に続き2日連続での”ノートウ最速”となった。

この日は全34台のエントリーが、合計2,555周（約6,387.5マイル）を走行し、準備と調整を進めた。次のプラクティスセッションは5月15日（木）に行われる。予選は5月17日（土）と18日（日）に、決勝レースは5月25日（日）に開催される。

第109回インディ500プラクティス2日目結果