ホンダF1、鈴鹿で最新スペック3を投入「30回目の記念大会で力強いレースを」
ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターは2018年FIA F1世界選手権第17戦日本GP開幕に先立って、前戦ロシアGPの初日で使用したパワーユニット「Honda RA618H」の最新型であるスペック3を鈴鹿サーキットに投入する事を明らかにした。
ホンダの改良型エンジンはソチ・オートドロームで有望なパフォーマンスを示しながらも、車体とのマッチングに関して課題が見つかったため、土曜以降のセッションで封印される事となった。ある独メディアはスペック3の性能は40馬力アップ相当と評価。既にライバルのルノーを上回るパワーを手に入れたものとみられている。
鈴鹿でのスペック3型PUの使用を発表
田辺 豊治ホンダF1現場責任者
今年の日本グランプリは1987年の初開催から30回目、またその歴史の中で初めてホンダが大会の冠スポンサーを務める記念すべき大会となります。
鈴鹿サーキットはそのテクニカルでチャレンジングなレイアウトゆえ、多くのドライバーに愛されてきました。第一セクターのS字コーナーや、ハイスピードで駆け抜ける130Rに加え、年間カレンダーで唯一、8の字型の立体交差を有するなど、ユニークな特徴を持ったサーキットです。パワーユニット側としては、連続する中速コーナーに対応するためのドライバビリティーやエネルギーマネジメントの設定が課題になります。
レッドブル・トロロッソ・ホンダとして挑む初めての日本グランプリですが、ドライバーやチームメンバーはファクトリーを訪れるなど、到着直後から多忙な日々を送っています。今回のレースでは、先週のロシアGPの金曜日に初投入した新型スペックのPUを使用します。チームとして日本 のファンの皆さまへのお披露目レースで、トロロッソと一緒に力強い走りを見せられればと思っています。
今年のF1日本グランプリは鈴鹿サーキットでの30回目の節目の大会。1周5,807mのコースは世界屈指のドライバーズサーキットとして知られている。昨年のグランプリでは、メルセデスのルイス・ハミルトンが優勝。2位にレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペン、3位にダニエル・リカルドという結果だった。
フロントローからの逆転を狙ったフェラーリのセバスチャン・ベッテルは、スパークプラグの破損によって無念のリタイヤ。ハミルトンとのポイント差は59に拡大し、逆転チャンピオンの可能性をほぼゼロとする事となった。
F1日本GPは、日本時間2018年10月5日(金)10時からのフリー走行1で幕を開ける。