メディアの取材に応じるハースF1のケビン・マグヌッセン
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犬猿の二人が場外乱闘「アロンソは自分の事を神だと思ってやがる。さっさと引退しやがれ」とマグヌッセン

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9月1日のF1イタリアGP予選でのイザコザを巡って、ハースのケビン・マグヌッセンが犬猿の仲であるフェルナンド・アロンソに対して場外乱闘をけしかけた。ここ最近は鳴りを潜めていたものの一時「F1界の暴れん坊」と呼ばれたマグヌッセンは、3度目のF1タイトルを諦め今季限りでF1を去るアロンソに対して「自分の事を神だと思ってやがる。さっさと引退しやがれ」と暴言を吐いた。

予選Q2ラウンドに駒を進めた両者は、2回目のアタックの際に前後に並び、アロンソの後ろにマグヌッセンがつく形でアウトラップを走っていた。前のアロンソのペースが遅いと感じたマグヌッセンは、最終パラボリカ手間の地点でアロンソをオーバーテイクし、アタックラップに入るためホームストレートを加速していった。

タイム計測に向かって加速し始める大事な場所で追い抜かれ、チャンスを台無しにされたアロンソは、パスしていったマグヌッセンを追いかけそのスリップストリームを活用。ホームストレートエンドでマグヌッセンに並びかけ、ターン1のアウト側から無理やりマグヌッセンを追い抜き返した。

モンツァ・サーキットのターン1を走るハースF1
© Pirelli / モンツァ・サーキットのターン1

チームメイトのロマン・グロージャンが余裕でQ3進出を果たし6番手につけた事を思えば、マグヌッセンも同じ様にトップ10争いに進出して然るべきであったが、アロンソとの一件によってタイム更新のチャンスを失いQ2ノックアウト。怒り心頭のマグヌッセンは、その時の様子を次のように説明した。

「アウトラップの時、フェルナンドが前でチンタラやってたから追い抜いたんだ。そしたらどういうわけか僕とのギャップを築こうとせず、逆に加速して近づいて来たんだ。スリップストリームを完璧に使えたわけだからターン1で僕をオーバーテイクできると思ったんだろうね。でも、そんな事を許すくらいなら首を吊った方がマシさ」

「スリップが使えたもんだから僕を追い抜いてゲインを得ようと思ったんだろうけど、僕としては彼を前にやって自分のラップを犠牲にするなんてできるわけがないだろ。あり得ないよ。奴は自分のことを神とでも思ってるんだろ。クソ食らえだ」

「予選が終わった後、奴は僕の顔を見て鼻で笑ったんだ。いまいましい程失礼な奴だよ。引退するのが待ちきれないね。アイツがなんでこんな事したのかなんてどうでもいい話だよ。理由なんて気にするもんか。完全に馬鹿げたことだし、全く必要ない行動だった」

「みんな知っての通り、フェルナンドには都合の良い日和見主義っぽいところがある。アイツは過去に何度も同じような事をしてきてるし、チームに対しても自分の都合に合わせてその時々で何か違うことを試そうとするんだ」

「奴は自分のラップを”神懸かり的”とか何とか言ってうそぶくけど、文字通り自分のことを神とでも思ってるのさ。笑っちまうよ」

一方のアロンソと言えば、ターン1で横並びになった際に無線で一言「マグヌッセンの野郎、早くもレースがしたいみたいだな!(笑)」と嘲笑った。その発言は、オーバーテイクを仕掛けたのはマグヌッセンの前に出てラップタイムを更新しようとする純粋なレーシングスピリットからではなく、単純に邪魔された仕返しにマグヌッセンを妨害してやろうとの意図のもとに行われた行為であった事を仄めかしていた。

一件は審議の対象となったが、レーススチュワードはいずれのドライバーにも明確な妨害行為は認められないとし、罰則処分を科さない裁定を下している。喧嘩両成敗といったところだろう。

両者のアクシデントに対してチーム首脳陣もヒートアップ。国際映像は、ハースのギュンター・シュタイナー代表とマクラーレンのザク・ブラウン代表がピットレーン上で口論を交わす姿を捉えていた。シュタイナーはセッション後「少し感情的になっていた。あんなインシデントは必要なかった。ケビンは1000分の2秒差でQ3進出を逃したんだ。全く不要なインシデントだ」とコメントした。

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