フランツ・トスト代表「マシンの改善を進めつつ、来季STR14の開発に取り組んでいく」F1ハンガリーテスト《2日目》2018
スクーデリア・トロロッソのフランツ・トスト代表が、2日間に渡って行われた2018年インシーズン・ハンガリー合同テストを振り返った。ファエンツァのチームは今回のテストで得られた膨大な量のデータを解析し、シーズン後半の戦いに向けてマシンの改善を進めつつ、来季マシン「STR14」の開発に取り組んでいく。
初日の通常テストを担当したブレンドン・ハートレーは、ウルトラソフトタイヤで1分19秒251を記録し3番手。全10台中最多となる計126ラップを重ねた。ゲラエルは初日に2019年ピレリタイヤのテストを担当。カーナンバー38がプリントされたSTR13を走らせ計109周を走ったが、自己ベストを更新した直後の現地16時過ぎにターン11でクラッシュ。以降のセッションを棒に振った。
ゲラエルはハートレーからのバトンを引き継ぎ、2日目は標準的な通常テストを担当。エアロレイクを装着するなどして、マシンの空力周りのテスト作業を行い122周を走破。桃色ハイパーで1分19秒046をマークし9番手でセッションを終えた。タイヤテストはハートレーとピエール・ガスリーが分担。2日目のトロロッソ・ホンダは3人で計264周ものラップを重ねた。
来季STR14の開発にも取り組んでいく
フランツ・トストチーム代表
我々にはやらねばならない様々なテストプログラムを抱えていたから、ハンガリーGPの後に行われた2日間のテストはトロ・ロッソにとって極めて重要だった。今回のテストでは空力やメカニカル面に集中して取り組みつつ、いつものテストとは異なり2台のSTR13を走らせた。1台はチームのために通常のテストを行い、もう1台はピレリの来季用タイヤのためのテストを行った。
テスト初日の昨日は、雨のために予定していたメカニカルテストの一部をやり残してしまったが、今朝のセッションでその分を挽回し全て完了させる事ができた。ショーンは空力の開発に有益な数多くのテストをこなしてくれた。昨日のピレリテストではショーンが109周を走り込んだが、今日はピエールとブレンドンの二人がこれを分担した。
今季4回目となった今回のブダペストでのテストでは合計248周を走り込み、計画していたプログラムを全てやり遂げることができた。エアロ関連の開発テストに集中するため、燃料量が少ない状態での走行や予選シミュレーションは行わなかった。シーズン後半戦でマシンから全ての性能を引き出せるように収集したデータを分析し、今回のテストで得た知見を活かして来年のSTR14の開発にも取り組んでいくつもりだ。
この数週間はチームにとって非常にハードだったから、チームの全員、特にエンジニアやメカニックに感謝を伝えたい。良い夏休みを過ごして疲れを取り、エネルギーを充電して欲しいと思っている。休みが明けたら、シーズン後半戦に向かってこれまで以上に高いモチベーションで仕事に取り組んでくれるはずだ。
最終2日目は、メルセデスW09のステアリングを握ったジョージ・ラッセルが桃色ハイパーソフトタイヤで1分15秒575を記録。前日にフェラーリのテストを担当したアントニオ・ジョビナッツィを100分の7秒上回り、非公式コースレコードを塗り替えトップに立った。