TOYOTA GAZOO Racing 2019年シーズンのWRCマシンのリアディフューザー
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ディフューザー

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ディフューザーとは、車体後方下面に取り付けられる整流板・空力パーツの一種で、フロア下に負圧を発生させてダウンフォースを得るための仕組み。グランドエフェクト効果を利用してマシンのエアロ的グリップ力を向上させる事で、より高い速度域でのコーナーリングが可能となる。

レーシングカーやスポーツカーだけでなく、近年は市販車に搭載される例もあるが、車高が高すぎると負圧を作り出すのが難しいため、多くはドレスアップ効果を狙ったものとみられる。

マクラーレン600LTのリアディフューザー

マクラーレン600LTのリアディフューザー(横からの図)
© McLaren Automotive Limited / マクラーレン600LTのリアディフューザー

ディフューザーは、クルマの進行方向と平行に並ぶ垂直の複数のフィン(バーティカルフィン)から構成されるのが一般的。後方に抜ける気流の速度を上げるために、車両の前後方向に対してフロント側からリア側に向けて跳ね上がるような形状をしている。

ディフューザーはアンダーフロア前方から流入する空気を制御し、シャシー下面の空気の流速を速めるようにコントロールする。すると路面とシャシー間の圧力が下がり、マシンが路面に吸い付けられダウンフォースが増す。”流速が上がれば圧力が下がる“というベルヌーイの定理を利用しているマシン後方下部のエアロパーツ、それがディフューザーである。

2010年にレッドブルのRB6に投入されたブロウン・ディフューザーについてもご覧アレ。