レッドブル・レーシングの2010年型F1マシンRB6のリアディフューザーcopyright Getty Images / Red Bull Content Pool

ブロウン・ディフューザー

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ブロウン・ディフューザーとは、エキゾーストパイプからの排気を利用して、リアディフューザーの効果を向上させ、更に大きなダウンフォースを得るためのシステムのこと。つまり、排気ガスを利用したダウンフォース増強デバイスと言える。ディフューザーが分からない方はディフューザーとは何か?を参照されたい。

考え方自体は目新しいものではないが、2010年にレッドブルの天才デザイナーであるエイドリアン・ニューウェイが既存のアイデアを発展させてRB6に実装したことで、コンマ5秒ほどのアドバンテージがあるとされ注目を集めた。

これは空力開発全般に言えることだが、ブロウン・ディフューザーはエアロパーツであり、ちょっとした想定外の風の流れでマシンの安定性が大幅に失われる可能性があるため、その安全性を疑問視する関係者も多い。

アクセルを踏んでないときのブロウンディフューザー効果を制限

コーナーを曲がる時にこそダウンフォースが必要であり、ブロウンディフューザー効果を最大限に活かしたいところだが、コーナーリング時には基本的にアクセルを緩めることになるため、排出される排気ガスが減ってしまい、ディフューザーの効果を最大限に活かすことが出来ない。

そこで多くのチームは、アクセルを踏んでないときでも十分な排気ガスが出るようエンジン側のセッティングを最適化。これによってコーナーでも大きなダウンフォースを得ていた。

合法から一変禁止へ

時代の流れは二酸化炭素排出削減、エコ。アクセルを踏んでもいないのに意図的に大量の排気ガスを排出することは、世間一般では燃料を無駄に使ってると見なされる。

2010年には合法だったブロウン・ディフューザーだが、翌2011年シーズン途中のイギリスGPから、アクセルオフ時は10パーセントのスロットルブローしか認められなくなリ制限がかかることに。そして2012年にはエキゾースト周りのレギュレーションが変更され、ブロウンディフューザーの使用は全面的に禁止されることになった。

他カテゴリでのブロンディフューザー

creativeCommonsAudi USA

こうして、F1の世界でブロンディフューザーを拝むことはできなくなったが、2013年のアウディLMP1マシン「R18 e-トロン・クワトロ」にも同様のシステムが搭載されていた。R18はターボエンジンであり、F1でブロンディフューザーが使われていた当時のF1マシンは自然吸気エンジンである。ターボエンジンの排気エネルギーは、自然吸気エンジンのそれと比べて極めて少ないため、まったく同じ仕組み、というわけではないだろうが、排ガスをダウンフォースに利用する、というブロンディフューザーのコンセプトは間違いなく生き続けている。