ウィリアムズF1、レッドブルとルノーからベテラン設計者をヘッドハント
F1世界選手権に参戦するロキット・ウィリアムズ・レーシングは28日、テクニカルチームの強化を目指し、チーフデザイナーとしてデイビッド・ワーナーを、副チーフデザイナー兼デザイン責任者としてジョナサン・カーターを起用した事を発表した。職務開始の日時は明らかにされていないが、近日中との事だ。
デイビッド・ワーナーは1979年から18年間に渡って、ロールス・ロイスの航空機部門で腕を磨いた後、1997年にデザイン・エンジニアとしてアロウズに入社。2003年にジャガーに移籍すると、売却されてレッドブル・レーシングへと生まれ変わった翌年にシニア・サスペンション・デザイナーに昇進した。2007年にはサスペンション及びドライバーコントロールの責任者に抜擢され、2014年に副チーフデザイナーに任命された。
ジョナサン・カーターは1979年に英国のコンストラクター、レイナード・レーシングに入社し、モータースポーツのキャリアをスタートさせた。その後はデザインエンジニアとしてアロウズで6年間勤務。2002年にマクラーレンに移籍すると、2012年に車両設計部門の副責任者に就任した。2015年以降はルノーF1チームのコンポジット・デザインの責任者として活躍していた。
デイビッド・ワーナーとジョナサン・カーターの技術チーム加入と合わせて、チームは広範に渡るエンジニアリング部門の統合及び調整役としてアダム・カーターをチーフ・エンジニアに任命した。
副チーム代表を務めるクレア・ウィリアムズは「デイビッドとジョナサンの加入は、私達ウィリアムズ・レーシングに、富な経験と知識、そしてスキルをもたらしてくれます。彼らの参画によって我々のデザイン能力は強化される事となります」と述べ、今後の活躍に期待感を示した。
ウィリアムズは昨年、開発の遅れから2019年型マシン「FW42」がバルセロナテスト開幕に間に合わず、悲惨なスタートを切る事となった。引責辞任という形で最高技術責任者を務めていたパディー・ロウがチームを離れて以降、グローブのチームは技術チームの再編に取り組んでいる。