朝のサルトサーキットを走行するトヨタ TS050 HYBRID7号車、2019年ル・マン24時間レース
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ルマン24 決勝18時間経過:朝を迎え、トヨタ 大きなトラブルなく1-2体制を維持

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夜の闇の中での戦いは終わりを告げ、第87回ル・マン24時間レースは現地午前9時を迎え、スタートから18時間が経過した。チェッカーまでは後4分の1。全61台中11台がリタイアする中、TOYOTA GAZOO Racingの2台のTS050 HYBRIDは大きなトラブルに見舞われることなく、1-2体制をキープ。2台が勝利を争いながら、最後の6時間に臨む。

首位をひた走るのはポールシッターのトヨタ7号車。小林可夢偉からホセ・マリア・ロペス、そして3度目のドライブとなるマイク・コンウェイへとバトンを渡しながら着実に周回を重ねている。一方の8号車は、フェルナンド・アロンソがステアリングを握っていた12時間過ぎのところで、走行中に右側のドアが開いてしまうトラブルに見舞われた。

エアロダイナミクスが悪化したことで最高速が伸び悩み、トップ7号車との差が1分ほどに拡大。ピットインの際にドア交換を行い対策を施した。空が明るくなり始めた午前6時過ぎにアロンソから中嶋一貴へとバトンを繋ぎ、18時間が経過したところで、セバスチャン・ブエミが7号車に1分半ほどの差で追走を続けている。


厳しい夜間戦を終えてコースに日が差し始めた午前7時過ぎ、パストール・マルドナドが駆るドラゴンスピード31号車が、テルトルージュでフロントからタイヤバリアに激しくクラッシュ。リタイヤを喫し、僚友ともどもドラコンスピードはチェッカーフラッグを受けることなくレースを終えた。

主なリタイヤ

  • LMP1:ドラゴンスピード10号車…ギアボックスの破損
  • LMP1:SMPレーシング17号車…クラッシュ
  • Pro :コルベット64号車…クラッシュ
  • Pro :AFコルセ71号車…エンジンブロー
  • Pro :アストンマーチン95号車…クラッシュ
  • Am :デンプシー・プロトン88号車…クラッシュ
  • Am :アストンマーチン98号車…クラッシュ

15分のセーフティーカーランを終えた直後には、LMP1非ハイブリッド勢で3位を快走していたレベリオン3号車が、指定されたタイヤを取り付けていなかったとしてペナルティ。サプライヤーのミシュランが、リストにない誤ったタイヤをデリバリーしたようだ。これによって、後続SMPレーシング11号車が逆転した。

3番手挽回を目指してグスタボ・メネゼスが猛追。11号車を駆るストフェル・バンドーンとの差を1秒以内に縮めたものの、その最中にポルシェカーブでフロントのグリップを失いスピン。グラベルにハマり、更にその差を拡大する事となった。

完全に日が昇った現地午前9時、気温は15.7度、路面温度は18.9度へと上昇。残り6時間を切ったところで、18時間に渡って激しいクラストップ争いを繰り広げてきたLMP2のG-ドライブ26号車がガレージに。一気に戦線離脱した。

代わってLMP2クラスのトップに立ったのはシグナテック・アルピーヌ36号車。LM GTE-Proクラスはコルベット63号車、そしてLM GTE-Amクラスはキーティング・モータースポーツ85号車が、それぞれ首位を走行している。

ルマン24時間 テレビ放送・ネット配信

ルマン24時間 決勝18時間経過LMP1暫定順位

順位 No. ドライバー チーム 周回 Gap
1 7 マイク・コンウェイ
小林可夢偉
ホセ・マリア・ロペス
TOYOTA GAZOO Racing
トヨタ TS050 HYBRID
286
2 8 セバスチャン・ブエミ
中嶋一貴
フェルナンド・アロンソ
TOYOTA GAZOO Racing
トヨタ TS050 HYBRID
286 1:38.642
3 11 ヴィタリー・ペトロフ
ミカエル・アレシン
ストフェル・バンドーン
SMPレーシング
BRエンジニアリングBR1・AER
282 4 Laps
4 3 トーマス・ローラン
ナタナエル・ベルトン
グスタボ・メネゼス
レベリオン・レーシング
レベリオンR13・ギブソン
279 7 Laps
5 1 ニール・ジャニ
アンドレ・ロッテラー
ブルーノ・セナ
レベリオン・レーシング
レベリオンR13・ギブソン
278 8 Laps
17 ステファン・サラザン
イゴール・オルトツェフ
セルゲイ・シロトキン
SMPレーシング
BRエンジニアリングBR1・AER
163 リタイア
4 トム・ディルマン
オリバー・ウェッブ
パオロ・ルバーティ
バイコレス・レーシング・チーム
エンソ・CLM P1/01・ギブソン
163 リタイア
10 ヘンリク・ヘドマン
ベン・ハンリー
レンジャー・ヴァン・デル・ザンデ
ドラゴンスピード
BRエンジニアリングBR1・ギブソン
76 リタイア