アストンマーチンの2022年型F1マシン「AMR22」のフロントウイング調整機構
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意外と知らない? 動画で見るF1マシンのフロントウイング調整方法

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F1マシンのフロントウイングを構成する”翼”には、固定式のメインプレーンのほかに角度を調整できるFWフラップが設けられている。どのように調整するのだろうか?

以前はT型ハンドル形状のレンチを使用し、ネジ式のアジャスターを回す事で角度を変更していたが、最近ではコードレスドリルが用いられている。アストンマーチンが公開した以下の動画が分かりやすい。

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アジャスターの機構そのものが違うため、調整用のドリルツールもチーム毎に異なる。アストンマーチンが使っているのはディスプレイが付属しており、手元のダイヤルで調整角度を設定してトリガーを引くタイプのようだ。

フロントウイングの角度=フロント・フラップ・アングルは主にマシンバランスを調整するために行われる。角度を大きくすると空力によるアンダーステアが減少し、小さくするとオーバーステアが減少する。

グランドエフェクトカー導入の2022年F1技術規定では、フロントウイング・エレメントが最大4枚に制限された。うち、調整可能なものは最大2枚。最後部または最後部の2枚に限られる。

調整が許可されているからと言って、いつ如何なる時でも調整できるというわけではなく、車両が静止している際に工具を使用して調整しなければならない。

なおフラップの調整はパルクフェルメ・ルールの除外対象であるため、予選後に変更してもペナルティが科されることはない。