マックス・フェルスタッペンを追うセバスチャン・ベッテル、F1日本グランプリ決勝 2018年10月7日copyright Getty Images / Red Bull Content Pool

既にフラグは立っていた…ベッテルとフェルスタッペンが場外乱闘、F1日本GPでの一件に両者主張譲らず

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F1日本グランプリで発生したインシデントについて、セバスチャン・ベッテル(Ferrari)とマックス・フェルスタッペン(Red Bull)が場外乱闘を展開。真っ向から互いの主張をぶつけ合っている。だが、レース前日から既にフラグは立っていた。

鈴鹿30回目のF1日本グランプリでは8番グリッドのベッテルが好発進を決め、オープングラップを終えると一気に4番手にまで浮上。その後、ケビン・マグヌッセン(Haas)が撒き散らしたデブリ回収のためにセーフティーカーがラップを先導。ベッテルは前を行くフェルスタッペンに照準を定めていた。

8周目にリスタートを迎えると、ベッテルはフェルスタッペンのデプロイメントが切れるや否や、スプーンのイン側に飛び込んだ。だが、これに気づいたフェルスタッペンがドアを締め両者は接触。ベッテルはスピンを喫してコースオフ。あっという間に19番手にまで後退する事となった。

ベッテルはその後、手負いのマシンを懸命に操り徐々に順位を挽回。最終的に6位でチェッカーを受けた。一方のフェルスタッペンは順位を落とすことなく走行を続け、3年連続で鈴鹿の表彰台に上がった。

F1日本グランプリの表彰台でシャンパンファイトに興じるルイス・ハミルトンとマックス・フェルスタッペン、2018年10月7日
© Getty Images / Red Bull Content Pool、表彰台でシャンパンファイトに興じるハミルトンとフェルスタッペン

タイヤ選択ミスのためにベッテルが予選9番手に終わった前日の予選後、突如チャンピオンシップの板挟み・橋渡し(?)役を担う事となったフェルスタッペンは、ハミルトンとベッテルのチャンピオンシップ争いを妨害するつもりかどうかをデイビッド・クルサードから問われると、笑顔で次のように返していた。

「え?まだ争ってるの?(もう終わってるっしょ)」

他のシリーズでもしばしば見られる光景だが、シーズンが最終局面に差し掛かると、チャンピオンシップを争っていないドライバーが、タイトル争いをしているドライバーに配慮して、道を譲ったり無駄にポジションを守ろうとしない事がある。だが、フェルスタッペンにはそんな気はさらさら無くむしろやり合う気満々。インシデントの予兆は既にレース開始前に表れていた。

一件は審議の対象となったものの、日本グランプリのレーススチュワードはいずれか一方の責任を認める事はなくお咎め無しの裁定を下した。どちらに非があるかについては様々な意見がある事だろうが、どちらかと言えばベッテルが軽率だと考える者が多いようだ。

だが、レースを終えたベッテルは無線で「そこに飛び込めるスペースがあるのにそうしないんなら、家でテレビ観戦してるのと同じだ」と言い放ち、攻めるチャンスがあるのに手を出さない奴はレーサーではないと主張。大層不満な表情でフェルスタッペンの動きを非難した。

「あそこで仕掛けた事について後悔はしていない。スペースがあったから僕はスピードに乗ってコーナーに侵入したんだ。そしてそこでサイド・バイ・サイドになった。でも彼は僕に十分な空間を残さなかった。それで接触したんだ」

「スペースがないのに飛び込んだりしないよ。彼は僕の存在に気づくや否や急に幅を寄せてきたんだ。僕の意見だけど、彼は接近されたり追い抜かれそうになると、動いちゃダメな所で動く傾向がある」

サイドポッド周りにダメージを負ったセバスチャン・ベッテル、F1日本グランプリ決勝 2018年10月7日
© Ferrari S.p.A.、サイドポッド周りにダメージを負ったベッテル

ベッテルは最終的に6位まで挽回してみせたものの、倒すべきルイス・ハミルトンはポール・トゥ・ウインを決め、チャンピオンシップでのポイント差は67にまで拡大した。これは2戦連続でハミルトンがレースをフィニッシュ出来ず、ベッテルが2連勝したとしても埋められない大きなギャップだ。

タイトル争いで窮地に立たされているが故の無謀な動きと見る向きもあるが、ベッテルはこれを否定する。「そんな馬鹿げた事なんかしちゃいないよ。追い抜けるチャンスなんてそうそう多くないないし、あの時あそこにはスペースがあったんだ」

ベッテルはフェルスタッペンとプライベートで話し合いをする予定だという。

「皆が色々聞くから僕の意見を答えてるだけで、僕としては、”やれセバスチャンはこう言ってるけど、マックスはこう言ってる”って話で終わらせたくはないんだ。時期を見計らって彼とは話をするつもりだし、そうしたいと思ってる」

「あの一件は僕にとってもマックスにとっても何も得るものがない事故だった。彼は運良くそのまま走れたけど、僕はスピンした側で手負いの状態で最後まで走らなきゃならなかった」

一方のフェルスタッペンはベッテルに真っ向から反論。自身には一切責任はないと言い張る。

「あのコーナーで抜けるわけないじゃんか。僕はスペースを残してたのに、セブがアンダーステアを起こして僕にぶつかって来たんだ」

「僕より速さがあったんだから、大人しく待ってれば次の周とかにもっと簡単にオーバーテイクできただろうにね。重圧がかかるとベテランであってもミスするもんさ。もうちょい慎重になるべきだったと思うよ」

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