フェルスタッペンの支援拒否行為は「報復」のリスクを孕んでいる、とマクラーレンCEOブラウン…チームオーダー騒動を受け
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マクラーレンのザク・ブラウンCEOは、レッドブルの僚友、セルジオ・ペレスのサポートを断固として拒否したことで、マックス・フェルスタッペンは将来的に報復される危険性があると指摘した。
F1サンパウロGPで6位を明け渡すよう求めたチームオーダーをフェルスタッペンが拒否した事で、ランキング2位を争うペレスは2点を失い、シャルル・ルクレール(フェラーリ)と同一ポイントで最終アブダビGPを迎える事となった。
マクラーレンの最高経営責任者はF1アブダビGPを前にTGとのインタビューの中で、2人の間の確執の詳細については分からないとしながらも「6位から7位になっても彼には何の害もなかったはずだ」と述べ、フェルスタッペンの行為を疑問視した。
「この手の問題をセルジオは忘れないだろうし、報復される時が来るかもしれない。関係性をコントロールする事は重要だ」
レッドブルは両方のチャンピオンシップを勝ち取った事はあるものの、ドライバーズランキングで1位と2位を独占した事はない。
日本GPでのフェルスタッペンの戴冠と、アメリカGPでの9年ぶりのコンストラクタータイトル獲得を経てチームは、ランキング1-2フィニッシュを至上命令としている。
昨年末のアブダビでのルイス・ハミルトン(メルセデス)に対するペレスの執拗なディフェンスなくして戴冠なかった事はフェルスタッペン自身が認めている通りだが、こういったサポートは基本的に信頼関係の上にのみ成立する。
ブラウンは「次は見事なディフェンスをすることなく、セルジオはルイス・ハミルトンを先行させるかもしれない」と警告した。
フェルスタッペンもレッドブルも騒動の直接的な原因を明らかにしておらず、今後も公表する意思がないことを重ね重ね強調しているが、今年5月のモナコ予選でのクラッシュが引き金になったとの見方が広がっている。
仮にそれが事実だとすれば、レッドブルは半年にも渡ってこの問題を放置してきた事になる。
ブラウンは「何かが燃え上がるのを見たらすぐに対処するものだ」と述べ、「事実のように見えるが、もしそれがモナコのことだとすれば、彼はかなり長い間に渡って不満や恨みを抱いていたという事になる」と指摘した。
そして「マックスとセルジオとの間の摩擦が何であるにせよ、(ペレス同様に)チームも選手権2位を望んでいた」として、「だからこそ彼が命令に背くことは、ペレスだけでなくレッドブルにも弊害をもたらした」と付け加えた。