デ・フリースの離脱を巡り角田裕毅と意見を異にするフェルスタッペン
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角田裕毅(アルファタウリ)はニック・デ・フリースにもう少し猶予を与えるべきだったとの考えを示したが、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は異なる意見を持っているようだ。
フェルスタッペンにとっての同郷の友人、デ・フリースは開幕10戦を以てアルファタウリを解雇された。母国オランダGPはおろか、サマーブレイクまでの残り2戦すら待たずに下された決定だった。
徐々に調子を上げ始めていた事、そしてシーズン序盤の開催地がデ・フリースにとって未経験のコースばかりであった事から、角田裕毅はもう少しチャンスを与えても良かったのではとの見解を示したが、フェルスタッペンは「難しい問題だ」と認めつつも、放出が決定的であったならば、時期がいつかは「あまり重要じゃないと思う」と語った。
「ニックが素晴らしいドライバーであることは誰もが知っていると思う。彼はあらゆるカテゴリーでそれを示してきたからね」とフェルスタッペンは語る。
「ただ現行世代のマシンは、年齢に関係なくルーキーにとって乗りこなすのがかなり難しいと思うんだ。おまけに、あのクルマは多分、最も競争力があるわけじゃないから余計に難しかったと思う」
「その上で僕は、輝きを放つ瞬間が1つか2つ必要だったんだろうと思ってる。1ポイントか、2ポイントを手に入れるようなね。でもそういう瞬間は起きなかった。だからチームは何かを変えたかったんだと思う」
「これもF1の一部なんだ。チャンスが訪れてもタイミングが悪くて上手くいかない事があるんだよ」
「F1で上手くいかなければ全てが失われると考えている人もいるみたいだけど、それは違う。素晴らしいキャリアを築けるカテゴリーはたくさんあるし、たぶんF1のとある場所にいるよりも楽しいところだってある」
「だから僕は彼にはたくさんのチャンスがあると思ってる。先週会って話をしたんだけど、きっとどこかの素晴らしいチームと素晴らしいチャンピオンシップでまた、実力を見せてくれると思う」
「これが世界の終わりだとは僕は思わない。耐久レースにも素晴らしいレースはたくさんあるからね」
デ・フリースには早くも日産フォーミュラEチームが興味を示している他、耐久レースとの二足のわらじを履く可能性を指摘する声も上がっている。
見解は異なれど、フェルスタッペンも角田裕毅も、その発言はデ・フリースに対する愛情と尊敬に溢れており、素晴らしい関係にある事をうかがわせるに十分なものだった。