ホンダF1、復帰100回目の節目「歴史に恥じぬ結果を残したい」と田辺TD / F1アメリカGP《preview》
ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターが、2019年FIA F1世界選手権第19戦アメリカGPに先立って抱負を語った。ホンダにとっては、2015年のF1復帰から数えて100回目の節目のレースとなる。
ホンダはトロロッソに単独供給していた昨年、アメリカGPの週末にパワーユニット交換を実施。後方スタートを強いられた。レースでは、ブレンドン・ハートレーが11位でチェッカーフラッグを受けたものの、レース終了後にケビン・マグヌッセンとエステバン・オコンの両名に燃料規定違反の裁定が下り、9位入賞を果たした。
歴史に恥じぬ結果を残したい
田辺 豊治ホンダF1現場責任者
先日のメキシコGP後の撤収作業は、雷雨の中で大変なものとなりましたが、チームはその後、アメリカGPが開催されるテキサス州オースティンに到着し、週末に向けた準備を開始しています。オースティンは現在、小雨混じりで外 気温8℃という状況ですが、週末に向けて天気は回復する予報が出ていますので、良い天候の中でレースができることを祈っています。
レースが開催されるサーキット・オブ・ジ・アメリカズは、アップダウンが多いことが一つの特徴で、特に急な登り坂の後に続く1コーナーはこのサーキットならではです。それ以降のセクションには、鈴鹿のS字など、他のサーキットの有名なコーナーを模したものが随所にレイアウトされていることも知られています。パワーユニットとしては通常のサーキットと同様に、過去のデータをもとに最適化を進める形になります。
インディカープロジェクトに長く携わっていたため、ここ米国は私自身多くの思い出がある、第二のホームと感じられる場所です。今回は、かつての同僚であるHPDのメンバーも多数訪れますので、彼らとの旧交を温めるとともに、Honda内でのレースカテゴリーの技術交流をさらに進めるという観点でも前向きなものにできればと思っています。
また、今回はHondaのF1が2015年に復帰してから100戦目という節目のレースとなります。ここまで積み重ねてきた歴史に恥じない結果を残せるよう、メンバー一同、全力で臨みます
アメリカGPの舞台となるのは、1周5516m、全20コーナーを有するサーキット・オブ・ジ・アメリカズ、通称COTA。ドライコンディションとなった昨年のグランプリでは、スクーデリア・フェラーリのキミ・ライコネンが2044日、113戦ぶりに世界最高峰フォーミュラ1の表彰台の頂点に立った。
F1アメリカGPは、日本時間11月1日(金)25時からのフリー走行1で幕を開ける。