フェルスタッペン、Sprint初代勝者としてホンダに30年ぶりの4戦連続PPを献上!/ F1イギリスGP《スプリント》結果とダイジェスト
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F1史上初となるスプリント予選レースが2021 F1第10戦イギリスGPの2日目を迎えた英国現地7月17日(土)に行われ、2番グリッドのマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が逆転のトップチェッカーを受けてスプリント予選初代ウィナーに輝くと共に、4戦連続のポールポジションを獲得した。
1ラップタイムではなくスプリントレースのリザルトによって日曜の決勝スターティンググリッドを決するこの新しい試みは、決勝レースの3分の1に相当する約100km、シルバーストン・サーキットを17周する事で争われた。
スタートタイヤは自由でピットストップは義務付けられておらず、上位3人のフィニッシャーには3-2-1のチャンピオンシップポイントが与えられ、勝者には正式なポールポジション記録がつく。
スクーデリア・フェラーリのローラン・メキーズはこの新たな試みを「赤旗によって中断される400kmレース」と表現した。100km(スプリント予選)を経て24時間の中断があり、その後残りの300km(決勝)があるという捉え方だ。
フェルスタッペンはブラックアウト直後、蹴り出しで出遅れた1番グリッドのルイス・ハミルトン(メルセデス)をターン1でパスしてラップリーダーに躍り出ると、2周目以降は一度も接近を許さず、ポイントランキングを争うライバルに1.43秒差を付けてトップチェッカーを受けた。
これによりフェルスタッペンは、フランスGPからの連続ポールポジション記録を4に伸ばした。ホンダF1にとって4連続ポールは1990年~91年のアイルトン・セナ以来、30年ぶりの快挙となった。
スタート前のグリッドでは、左フロントブレーキからの出火に見舞われ「ブレーキが効くか分からない」心臓バクバクの状況でターン3へのアプローチを強いられたが、幸いにも深刻な影響はなかった。
3位はバルテリ・ボッタス。チームメイトのサポート役を指示され、周りとは異なるソフトタイヤを履いて3番グリッドからスタートしたが、遅れたハミルトンに前を塞がれてしまい、かといって追い抜くわけにもいかず、スタートポジションのままフィニッシュした。
フェルスタッペン以外のホンダエンジン勢は、7番手を走行していたセルジオ・ペレスがダーティーエアーの餌食となり、6周目に超高速マゴッツ、ベケッツ、チャペルでスピンを喫して18番手にまで転落。バイブレーションが悪化した事でファイナルラップでリタイヤした。決勝に向けては逆襲の”ピットレーンスタート戦略”を採る可能性がある。
予選でQ3進出を逃したアルファタウリ・ホンダ勢はペース不足を解消する事はできず、ピエール・ガスリーと角田裕毅は共にスタートポジションと同じ12位、16位でフィニッシュした。
角田裕毅は1周目にニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)とキミ・ライコネン(アルファロメオ)に先行を許したが、ペレスの転落とニコラス・ラティフィをオーバーテイクした事で同一ポジションを守った形だ。
グランプリ2日目を迎えた土曜も現地シルバーストンは晴れ渡り、決勝レースのグリッドの決する17周のレースは気温27.6℃、路面48.8℃、湿度44.5%のドライコンディションでスタートした。
自由にタイヤを選択する事ができる変則的ルールの下、大多数が1ストップを確実に遂行できると見られるミディアムを選んだ一方、ボッタス(3番グリッド)、フェルナンド・アロンソ(11番)、エステバン・オコン(13番)、キミ・ライコネン(17番)の4名はリスクを取りソフトをチョイスしてグリッドについた。
注目のオープニングラップでは、ソフトを履くアロンソが1周目を終えて6ポジションアップと躍進。カルロス・サインツ(フェラーリ)は ジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)と接触して10ポジションダウンの19番手に後退し、ハース勢はチームメイト同士で軽く接触した。
ミディアム勢のタイヤが機能し始めるとアロンソを先頭とした渋滞が発生。後続のランド・ノリスにスリップストリームを与えぬよう極端なウェービングを繰り返したため、マクラーレンはスチュワードに報告。動きを封じられたアロンソは6周目にノリス、 9周目にダニエル・リカルドに前を許したが、最終7位と4つ順位を上げてみせた。
アロンソが勝ち組だとすれば、負け組はペレスとサインツだった。サインツはペレスとは異なりリタイヤこそせず、追い抜きを繰り返してフィールドを駆け上がったが12位止まりと3ポジションを失った。
ただし1周目の接触事故に関してラッセルに3グリッド降格と1点のペナルティポイントを科す裁定が下った事でオコンが9番手、サインツは10番手、そしてガスリーが11番手に昇格した。
2021年F1イギリスGP決勝レースは日本時間18日(日)23時にブラックアウトを迎え、1周5891mのコースを52周する事で争われる。
2021年F1第10戦イギリスGPスプリントリザルト
Pos | No | Driver | Team | Laps | Time | PTS |
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1 | 33 | フェルスタッペン | レッドブル | 17 | 25:38.426 | 3 |
2 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 17 | +1.430s | 2 |
3 | 77 | ボッタス | メルセデス | 17 | +7.502s | 1 |
4 | 16 | ルクレール | フェラーリ | 17 | +11.278s | 0 |
5 | 4 | ノリス | マクラーレン | 17 | +24.111s | 0 |
6 | 3 | リカルド | マクラーレン | 17 | +30.959s | 0 |
7 | 14 | アロンソ | アルピーヌ | 17 | +43.527s | 0 |
8 | 5 | ベッテル | アストンマーチン | 17 | +44.439s | 0 |
9 | 63 | ラッセル | ウィリアムズ | 17 | +46.652s | 0 |
10 | 31 | オコン | アルピーヌ | 17 | +47.395s | 0 |
11 | 55 | サインツ | フェラーリ | 17 | +47.798s | 0 |
12 | 10 | ガスリー | アルファタウリ | 17 | +48.763s | 0 |
13 | 7 | ライコネン | アルファロメオ | 17 | +50.677s | 0 |
14 | 18 | ストロール | アストンマーチン | 17 | +52.179s | 0 |
15 | 99 | ジョビナッツィ | アルファロメオ | 17 | +53.225s | 0 |
16 | 22 | 角田裕毅 | アルファタウリ | 17 | +53.567s | 0 |
17 | 6 | ラティフィ | ウィリアムズ | 17 | +55.162s | 0 |
18 | 47 | シューマッハ | ハース | 17 | +68.213s | 0 |
19 | 9 | マゼピン | ハース | 17 | +77.648s | 0 |
20 | 11 | ペレス | レッドブル | 16 | DNF | 0 |
コンディション
天気 | 晴れ |
---|---|
気温 | 27.6℃ |
路面温度 | 48.8℃ |
セッション概要
グランプリ名 | F1イギリスGP |
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セッション種別 | スプリント |
セッション開始日時 |
サーキット
名称 | シルバーストン・サーキット |
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設立 | 1947年 |
全長 | 5891m |
コーナー数 | 18 |
周回方向 | 時計回り |