議論にすらならなかった…角田裕毅やガスリーのレッドブル昇格が見送られた理由
2023年のマックス・フェルスタッペンのチームメイトに関して、角田裕毅やピエール・ガスリーを昇格させず、セルジオ・ペレスとの契約延長を決断した理由の一端をレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表が明かした。
昨年のF1ワールドチャンピオンに迫るパフォーマンスを発揮し続けているペレスを残留させた事に対する批判や疑問の声は皆無だが、この決断によりレッドブル陣営は将来的にガスリーを失うリスクを背負う事となった。
実際、姉妹チームで優秀な成績を収め続けているガスリーは、ペレスが少なくとも2024年までシニアチームに残留する事が決まった事を受け、契約が満了を迎える2023年末を以てレッドブル・ファミリーを去る可能性を認めている。
来季ドライバーラインナップを巡る決定についてホーナーは、ペレスの残留は当然の帰結であり、ガスリーを再昇格させるタイミングとしては適切ではなかったと説明した。
「レッドブルのオーナーシップによって我々は事実上、2つのグランプリチームを持つという幸運な立場にある。これにより若き才能に投資して育て、これを昇格させる事ができるのだ」
「チェコのシートを維持することは我々にとって当然の決断だった。チェコは完全にそれに値する」
「ピエールについては、レッドブルとの契約がまだ残っているものの、レッドブル・レーシングに復帰させる適切なタイミングではなかった」
理論的には角田裕毅という新進気鋭の可能性に賭ける選択肢もあったわけだが、実際に日本人ドライバーの昇格について検討される事はなかったようだ。
ホーナーは「ユーキに関してはまだキャリアが浅いため、議論になることすらなかった」と語った。
「もしレッドブル・レーシングに相応しいドライバーがいないと考えれば、我々はスキームから外れることを恐れないだろう」
「今のコンビには本当に満足している」