F1トスカーナGPオープニングラップのターン1
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ホンダF1、アルボン3位も2戦連続のPUトラブル「既にファクトリーでの分析を開始」と田辺TD

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ホンダF1は、ムジェロ・サーキットで行われたF1第9戦トスカーナGP決勝で、レッドブル・レーシングのアレックス・アルボンがキャリア初となる3位表彰台を獲得。また、アルファタウリのダニール・クビアトが7位入賞を飾った事で2台がポイントを獲得した。

だがその一方で、マックス・フェルスタッペンにパワーユニット(PU)のトラブルが発生。クラッシュに巻き込まれた事もあり、ピエール・ガスリー共々リタイヤを強いられた。前戦モンツァで導入されたエンジンモード制限以降、2戦連続となるトラブルであるだけに、次戦以降に不安を抱える結末となった。

フェルスタッペンはレコノサンスラップに際して既にPUトラブルを訴えていた。レース前のグリッドではRB16のリアに大量のドライアイスが置かれ、レッドブルのメカニックたちが慌ただしく作業に取り組んだ。フェルスタッペンがPUトラブルを訴えていた事もあり、PUのソフトウェアに関連する問題との情報もあったが、クリスチャン・ホーナー代表はグリッド前の作業はPUとは無関係のものであった明かしている。

順位 ドライバー チーム タイム
3 アレックス・アルボン レッドブル・ホンダ 59 +8.064s 15
7 ダニール・クビアト アルファタウリ・ホンダ 59 +21.756s 6
NC マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 0 DNF 0
NC ピエール・ガスリー アルファタウリ・ホンダ 0 DNF 0

一時は出走が危ぶまれたが、フェルスタッペンはフォーメーションラップに向かい無事にグリッドに着いた。だがこの後、無線にはフラストレーションと憤りの声が響き渡った。

ブラックアウトと同時に上手く路面を蹴り出したフェルスタッペンは、2番手バルテリ・ボッタス(メルセデス)の横に並びかけるも突如エンジンパワーを失い、逆にターン1までの間に大きく順位を落とした。

そして、続くターン2に向かう所で発生したロマン・グロージャン(ハース)、キミ・ライコネン(アルファロメオ)、ガスリーのスリーワイドによる接触のアオリを受けてグラベルに押し出され、ガスリー共々、1周を終える事もなくヘルメットを脱いだ。

レースを終えたフェルスタッペンは、フォーメーションラップの段階から既に問題の徴候があった事を明かした。当初はグリッド前の問題と同じものかと思われたが、クリスチャン・ホーナー代表はこれを否定。スタート直後の問題はPU関する電気系統の問題だと語った。

田辺豊治テクニカル・ディレクターは、トラブルの発生によってムジェロでのレースはホンダF1にとって「厳しい」ものになったとの認識を示すとともに、問題の原因については「既にファクトリーでの分析を開始」しているとして、次戦ロシアGPまでの解決を誓った。

Honda F1:トスカーナGP決勝

田辺 豊治ホンダF1現場責任者

今日のトスカーナGPの決勝は、2度の赤旗という大荒れの展開の中、力強い走行を続けたレッドブル・レーシングのアルボン選手が3位でフィニッシュし、キャリア初の表彰台を獲得しました。最後は、赤旗での再開から残り13周のスプリントレースとなりましたが、見事に前走車両を追い抜き結果に繋げたアルボン選手にお祝いの言葉を贈りたいと思います。

スクーデリア・アルファタウリのクビアト選手も、周囲でクラッシュが多発する中でクリーンにレースを進め、7位入賞と素晴らしいレースをしてくれました。

一方で、フェルスタッペン選手はスタート直後のPUトラブルによってポジションを落とし、その直後の他車との接触によりリタイアする事となりました。ガスリー選手もそのクラッシュに巻き込まれてしまいました。スタート周回で2台のマシンを失った事は非常に残念に思っています。

アルボン選手の表彰台については嬉しく思っていますが、速さを見せていた週末にPUにトラブルを抱えることになり、我々にとっては厳しいレースになりました。既にファクトリーで分析を開始していますが、徹底的に原因究明と対策を行い、次戦からのシーズン後半戦に臨みます。


9月13日(日)にムジェロ・サーキットで行われた2020年F1第9戦トスカーナ・グランプリ決勝レースは、度重なるクラッシュにより2度の赤旗中断を経て、ルイス・ハミルトン(メルセデス)がポール・トゥ・ウインを飾り、2位にバルテリ・ボッタス(メルセデス)、3位にアレックス・アルボン(レッドブル・ホンダ)が続く結果となった。

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