ホンダF1の田辺豊治テクニカル・ディレクターと山本雅史マネージング・ディレクターの背中、2020年F1シュタイアーマルクGPにて
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ホンダF1、2戦連続最前列「目指すは優勝」打倒メルセデスに挑む

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7月11日(土)に行われたF1第2戦シュタイアーマルク公式予選を振り返ったホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターは、決勝の目標について「4台完走、各々がポジションを上げてフィニッシュする事」と述べ、優勝を懸けてメルセデスと争う覚悟を示した。

開催が危ぶまれる程の雨に見舞われた土曜の現地シュピールベルク。午前のFP3は中止となったが、午後15時からの公式予選は46分遅れでスタートした。アルファタウリのダニール・クビアトはクリーンラップが得られず14番手のQ2敗退を喫したが、残る3台は最終ラウンドへと駒を進めた。

雨に見舞われるレッドブル・リンク、2020年F1シュタイアーマルクGP予選
© Alfa Romeo Racing、雨に見舞われたレッドブル・リンク

雨を得意とするレッドブルのマックス・フェルスタッペンは、Q3の最終アタックにおいて、各セクターで自己ベストを繋いでいたものの、最終コーナー1つ手前のターン9の出口でスピンを喫したためタイム更新ならず、メルセデスのルイス・ハミルトンにポールを許した。

もう一台のRB16を駆ったアレックス・アルボンは7番手。クルマを降りて「自分のミス」と反省する様子を見せた。アルファタウリのピエール・ガスリーは、時折パドックの驚きを誘う見事なドライビングを披露。大健闘の8番手タイムを刻んだが、最終アタックの際に振られた黄旗がなければ5番手も可能だったと語っている。

Pos Driver Team Q1 Q2 Q3
2 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 1:18.297 1:17.938 1:20.489
7 アレックス・アルボン レッドブル・ホンダ 1:20.882 1:19.014 1:21.011
8 ピエール・ガスリー アルファタウリ・ホンダ 1:20.192 1:18.744 1:21.028
14 ダニール・クビアト アルファタウリ・ホンダ 1:19.824 1:19.717

なおレーススチュワードは予選後、シャルル・ルクレール(フェラーリ)がQ2でクビアトの走行を妨害したとして3グリッド降格ペナルティを科す裁定を下した。この結果クビアトは13番グリッドに繰り上がる見通しとなっている。

またガスリーに関しては、6番手のランド・ノリス(マクラーレン)が黄旗違反で3グリッド降格を受けるため、決勝を7番グリッドからスタートする。

2戦連続最前列からメルセデスに挑戦「目指すは優勝」

田辺 豊治ホンダF1現場責任者

今日は激しい雨の影響でFP3がキャンセルとなりました。雨脚はその後一旦弱まりましたが再度強く降りだす事となり、予選は非常に難しいコンデションで行われましたが、アストンマーチン・レッドブル・レーシング(Aston Martin Red Bull Racing)のフェルスタッペン選手が2番手を獲得し、2戦連続でフロントローからのスタートする事になりました。

チームメイトのアルボン選手、スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ(Scuderia AlpahTauri Honda)のガスリー選手もQ3に進出しました。明日のレースでは他車のペナルティーにより、それぞれ6番手と7番手からのスタートになります。

ドライコンディションが予想されるレースに向けて、良いグリッドポジションが得られたと考えています。レースでは4台が完走し、各々のドライバーがポジションを上げてフィニッシュできるよう、準備を進めたいと思います。


ポールポジションはルイス・ハミルトン(Mercedes)。2番手はマックス・フェルスタッペン(Red Bull Honda)、3番手にはカルロス・サインツ(McLaren)が続く結果となった。

2020年F1シュタイアーマルク・グランプリの決勝レースは、日本時間7月12日(日)22時10分にスタート。1周4,326mのレッドブル・リンクを71周する事でチャンピオンシップを争う。

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