2023年FIA-F1世界選手権8戦スペインGP予選が6月3日(土)にカタロニア・サーキットで行われ、全プラクティスをリードしたマックス・フェルスタッペン（レッドブル）が今季4回目となるポールポジションを獲得した。角田裕毅（アルファタウリ）はタイム抹消により15番手でQ2敗退を喫した。

暫定ポールの立場を脅かす者が誰一人として現れなかったため、事前の取り決めに応じてタイヤを温存すべくQ3最後の計測ラップを中止しながらも、フェルスタッペンは後続に0.462秒という大差をつけてスペインでの自身初となるポールを手にした。

地元ファンのサポートを受けてカルロス・サインツ（フェラーリ）が最前列2番グリッドを掴み取った。3番手にはランド・ノリス（マクラーレン）が1000分の58秒差で続く驚きの結果となった。

フロントロウ組のチームメイトは各々、Q3を前に姿を消した。昨年のポールシッター、シャルル・ルクレールは原因不明のハンドリングに関するトラブルを訴え19番手でまさかのQ1敗退を喫し、FP3で2番手につけたセルジオ・ペレスは11番手のQ2ノックアウトと、大波乱の展開となった。

ピエール・ガスリー（アルピーヌ）は今季ベストの4番手を刻んだが、Q1でサインツとフェルスタッペンの走行を妨害したとして計6グリッド降格ペナルティが科された。

ルイス・ハミルトン（メルセデス）はQ2で、全開走行中のメインストレートで僚友ジョージ・ラッセルと接触する恐ろしい事故に見舞われたが、それでも5番手タイムを刻んでランス・ストロール（アストンマーチン）を6番手に退けた。ラッセルは12番手に終わった。

初日を3番手で締め括ったニコ・ヒュルケンベルグ（ハース）はこの日も光る走りを見せ、僚友ケビン・マグヌッセンが17番手でQ1敗退を喫する中、7番手エステバン・オコン（アルピーヌ）に迫る堂々の8番手を記録した。

フェルナンド・アロンソ（アストンマーチン）はQ1でグラベルに飛び出た際にフロア周りを破損。ポール争いに絡むことはできず9番手に終わった。オスカー・ピアストリ（マクラーレン）が10番手に続いた。

予選Q1：昨季ポールシッターが脱落

決勝のスタートグリッドを決する争いは小雨が降る中、気温21℃、路面25℃のドライコンディションでスタートした。公式タイヤサプライヤーのピレリは、ハード（白色）にC1、ミディアム（黄色）にC2、ソフト（赤色）にC3コンパウンドを持ち込んだ。

エントリーした全20台で争われる18分間の予選第一ラウンドでは、開始早々に角田裕毅やアロンソを含む6台がスピンを喫する展開となり、コース上に飛び散った砂利を撤去するために赤旗が振られた。

温度が低く非常に滑りやすい状況の中、タイヤを作動温度領域に収めるのに苦労していたペレスやルクレール、角田裕毅、ウィリアムズの2台が1セット目の走行を終えてノックアウトゾーンに沈み、昨年のポールシッター、ルクレールが19番手でQ1敗退を喫した。

デ・フリースはセッション再開直後にスピンを喫して黄旗の原因を作ったが、8番手でQ2に駒を進めた。

予選Q2：角田裕毅、無念

残る15台のマシンにより争われたQ2では、1セット目を終えてマクラーレン勢とアルファタウリ勢にヒュルケンベルグを加えた5名がノックアウト・ゾーンに沈んだ。

角田裕毅はQ3まで1000分の33秒差の11番手（1分13秒316）を刻んだものの、ターン5のトラックリミットにより15番手に終わり、ペレスは最終セットの1回目のフライングラップでグラベルに飛び出て11番手と、こちらもQ2敗退に終わった。

終了間際、メインストレートを走行中のハミルトンが、前を行くラッセルをパスする際に接触に見舞われる場面があった。右側を走行していたサインツを避けるようにラッセルがアウト側に移動した事で44号車のエンドプレートが吹き飛んだ。

2023年F1スペインGP決勝レースは日本時間6月4日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周4,657mのカタロニア・サーキットを66周する事でチャンピオンシップを争う。

2023年F1第8戦スペインGP予選リザルト

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