ファンに手を振るフェラーリのセバスチャン・ベッテル、2018年F1スペインGPにて
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表彰台を逃したベッテル、特別仕様のタイヤが悪影響「1ストップの選択肢はなかった」

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フェラーリのセバスチャン・ベッテルは13日(日)の第5戦F1スペインGP決勝レースで、上位8台の中で唯一2ストップを敢行した。カタロニア・サーキットは抜けないコースとして知られており、トラックポジションを重視することがセオリーとなっているだけに、フェラーリの戦略ミスではとの疑問の声が聞かれた。

ベッテルは17周目と41周目にライバルよりも1回余計にピットイン。その結果、バルテリ・ボッタス(Mercedes)とマックス・フェルスタッペン(Red Bull)に先行を許し、2位表彰台のチャンスを失った。だがベッテルは、タイヤの摩耗が酷く、1ストップの選択肢はハナから存在していなかったと明かした。

タイヤサプライヤーのピレリはオーバーヒートの防止を目的として、今週末のグランプリにトレッドが0.4mm薄い特別仕様のタイヤを持ち込んだ。ベッテルは初日金曜の段階からその違和感を口にしており、以前のものよりも悪化していると訴えていた。決勝レースを終えたベッテルは、2ストップを強いられたのは、特別仕様タイヤが原因だと仄めかした。

1ストップの選択肢はなかった

セバスチャン・ベッテル決勝: 4位, 予選: 3位

ライバルと比べてタイヤが保たなかったから、別のタイヤ戦略を取る必要があって、1回多くピットストップしなきゃならなかったんだ。そのためにポジションを2つ失ったけど、ピットストップ中にも少しタイムロスがあった。ステイアウトする選択肢はなかったんだ。

マシンバランスに問題があって、フロントタイヤの扱いに手こずってしまった。たぶん、今週末に施されたタイヤのトレッドへの変更が、僕らにとっては悪い影響になったんだと思う。他の人たちはそこまで酷くなかったからね。モナコでは今までのタイヤに戻るから嬉しいよ。

今日は真っ当なペースがなく僕らよりメルセデスの方が速かったから、あまり多くのチャンスはなかった。ベストを尽くそうとしたけど何かが足らなかったんだ。要改善だね。今週末はずっと、例の新しいタイヤの正しいバランスを見つけ出すのに手こずってしまったけど、次のレースに向けて楽観的になれない理由はどこにもないよ。


トレッドに変更が加えられたピレリタイヤは、イギリスGPとフランスGPで再び投入される予定となっている。

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