ミック・シューマッハ、スペインで最新型W14を初テスト「楽しみ」とメルセデスF1

メルセデスのF1リザーブ・ドライバーを務めるミック・シューマッハ、2023年F1マイアミGPCourtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.

ミック・シューマッハはF1スペインGP(6月2~4日)後に行われるピレリタイヤテストで2023年型メルセデス「W14」のステアリングを初めて握る。チーム代表のトト・ウォルフが明らかにした。

シューマッハは昨年末を以て同郷の先輩、ニコ・ヒュルケンベルグにハースのシートを奪われ、今季はメルセデスでリザーブ兼テストドライバーの役割を担っている。

Courtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.

笑顔のミック・シューマッハ、メルセデスF1チームの本拠、英国ブラックリーのファクトリーにて、2022年12月

カタロニア・サーキットを舞台とする第8戦の後には、ピレリ主催のテスト走行が2日間に渡って行われ、メルセデスとフェラーリが参加する計画だ。

ピレリのモータースポーツ部門を率いるマリオ・イゾラによるとこのテストは2024年仕様の「コンパウンドと構造の開発」のために行われる。

2024年スペックに関しては、今年のF1マシンがプレシーズン段階での予想を遥かに越える進化を果たしたため、安全上の理由からシルバーストーン・サーキットで開催されるF1イギリスGPに先行導入される。

ただ、これは構造に限ったものでコンパウンドは従来どおり。イゾラは「タイヤの技術的なパラメータやパフォーマンスには影響しない」としている。

シューマッハはテスト2日目の6月7日(水)にプログラムを担当する。初日の6日(火)はジョージ・ラッセルがステアリングを握る。

”シューマッハ”がメルセデスF1マシンをドライブするのは7度のF1ワールドチャンピオン、父ミハエルがレギュラー・ドライバーを務めていた2012年以来の事となる。

シューマッハについてウォルフは「彼はこれまで、シミュレーターで懸命に働き、コースサイドで貴重なフィードバックを述べるなど、このチームで素晴らしい仕事をしてきた」と語る。

「彼が今年初めて、実際のコースで走行するのを楽しみにしている。リザーブドライバーとしての役割に役立つことは間違いないだろう」

メルセデスにとってこのテストは、単にピレリのためのという以上の意味がある。

伝統のモンテカルロでメルセデスは、サイドポッド、フロア、フロントサスペンションを一新した待望のアップグレード・パッケージを投入したが、モナコは独特なサーキットであり、アップグレードを評価するには適さない。

バルセロナのコースレイアウトは最終シケインが撤去されるなど、幾つかの変更が加えられた。ただそれでもなお依然としてF1マシンの総合力をテストするに最適なコースであり、テストドライバーであるシューマッハのフィードバックは今後の開発に大いに活かされる事になる。

Courtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.

メルセデスW14Bスペックをドライブするルイス・ハミルトン、2023年5月26日F1モナコGP FP1

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