アウディF1、シート最有力候補にシューマッハ以外の名前が浮上
2026年よりFIA-F1世界選手権に参戦するアウディのレギュラードライバーとして永らく噂されてきたのはミック・シューマッハだが、3年を切ってプロジェクトが本格化する中、カルロス・サインツ(フェラーリ)が最有力候補との噂が流れている。
スイス「Blick」の報道によると、ザウバー・グループ最高経営責任者(CEO)を務めるアンドレアス・ザイドルが持つドライバーリストの「最も高いポジション」にあるのは28歳のスペイン人ドライバーであるとの「冗談ではない噂」がある。
サインツとスクーデリアとの契約は2024年末を以て満了を迎える。
マクラーレンからフェラーリに移籍した初年度こそランキングではチームメイトを破ったものの、サインツは未だシャルル・ルクレールを上回る片鱗を示す事ができておらず、マラネロに留まったとしてもルクレールを打ち負かしてタイトルを勝ち取れる可能性は低いとの見方が背景にある。
なおサインツの父、ラリードライバーのサインツSr.は2022年にアウディと契約。ハイブリッド4WD車両「RS Q e-tron」でダカール・ラリーに参戦している。
年数は明らかにされていないものの、2025年末までの複数契約が予想されるバルテリ・ボッタスは、アウディと共に新時代F1を戦う事に意欲を示しており、2023年の早い段階で契約更新に向けたザウバーとの話し合いをスタートさせたいとしている。
噂の真相は不明だが、アウディのドライバー選定プロセスは既に開始されている。
アウディのマルクス・ドゥスマンCEOは先月、ドイツ紙とのインタビューの中で「現在、様々な意思決定者やドライバー、チームマネージャーと話をしている。契約に関するミック・シューマッハとの具体的な話し合いは行われていない」と語った。
アウディは「F1 Power made in Germany」を掲げてモータースポーツ最高峰クラスへの参戦準備を進めており、アウディAG技術開発担当取締役を務めるオリバー・ホフマンによると今季中に同社初のF1ハイブリッドエンジンをテストベンチで稼働させる予定となっている。
体制も着々と整ってきている。ここ3ヶ月で新たに40名を起用し、すでに260名以上のスペシャリストがV6ハイブリッド・ターボの開発に関与しており、ライバルチームからの引き抜きを含めてシーズン終了までに更に40名を加える計画だ。