圧勝フェルスタッペン「全力周回は一つもない」”アウトラップ”から早くもタイヤマネジメント
Published:
2023 F1第21戦サンパウロGPスプリントで逆転優勝を飾ったマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、ダミーグリッドに着くレコノサンス・ラップの段階からタイヤをマネジメントし続けていたと明かした。
インテルラゴス・サーキットでは1周4,309mの大部分を通してステアリングを切り続けなければならない。常に舵角がつくためタイヤへの負担は大きく、おまけにこの日は路面温度が50℃を超えるコンディションの中でのレースとなった。
スタート直後のターン1でブレーキングを遅らせ、ポールシッターのランド・ノリス(マクラーレン)と横並びになった2番グリッドのフェルスタッペンは、ターン2を前に首位を奪い取り、4周目にノリスのDRS圏内から逃れると、一度もポジションを譲らず4.287秒差をつけてトップチェッカーを受けた。
「最初の蹴り出しはそれほど良くなかったと思う。リリースがあまり良くなかったんだ。でも2速目が上手くいって横に並ぶことができた。レース序盤の展開はこれが助けになった」
「ここで24周に渡ってレースをする上で、タイヤマネジメントが全てだって事は分かっていた。デグが酷くて、兎に角、難しいんだ」
「昨年のスプリントでかなり苦戦したから、今回は少し慎重になっていたんだ。ここでのレースは全体を通してタイヤの感触があまり良くないんだけど、今日は上手くマネジメントする事ができた。勝てたのはそのおかげだと思う」
24周のレースのどの時点からタイヤを労って走っていたのか?と問われたフェルスタッペンは「アウトラップだよ」と即答した。
本気で言っているのか?と返されると「全力でプッシュしたラップは1周もないよ。そんなこと出来ないんだ。不可能だよ」と答えた。
スプリントはグリップが期待できない偶数列からのスタートだった。日曜の決勝レースはポールポジション、奇数列だ。
「どうなるだろうね。明日は燃料をフルに積んでのスタートだし、今日とは少し違ったローンチが必要だと思うけど、まあ明日になれば分かるよ」とフェルスタッペンは語った。