フェラーリ、F1ロシアGPで新型ハイブリッドを実戦投入!ルクレールは最後尾スタートへ
スクーデリア・フェラーリはソチ・オートドロームで開催される2021年FIA-F1世界選手権第15戦ロシアGPでパワーユニット(PU)のアップグレードを行い、最新スペックのハイブリッドシステムを実戦投入する。
チーム代表のマッティア・ビノットは前戦イタリアGPの週末に、輸送に際して安全面での承認を得る必要がある等として、アップグレードの導入時期は不明としていたが、早くもその翌戦での投入が決まった。
新型はまず、シャルル・ルクレールが先行して搭載する。規定で定められた年間上限基数を超過するためロシアGPでは最後尾スタートとなる。
ルクレールへの先行投入の理由についてフェラーリは「ハンガリーGPの事故で損傷したバッテリーパックを使用することによる潜在的なリスクを回避するための予防措置」と説明した。
ルクレールはハンガロリンクでの決勝レース1周目にランス・ストロール(アストンマーチン)に追突されPUにダメージを負った。
なおカルロス・サインツへの投入時期は、当該開催地におけるクルマの「競争力とペナルティの影響を適切に評価」した上で決定されるという。
今季のF1パワーユニットは開発に制限があるものの、レギュレーションでは年1回までの仕様変更を認めている。必ずしもシーズン開始時にアップグレードを行う必要はなく、マラネロはこれまでのシーズンを昨年仕様のPUで戦ってきた。
ESを含む新しいPUは2022年シーズンを見据えたもので8~9馬力相当のパワー向上が期待される。ただしメルセデスやレッドブル・ホンダとのパワー差は20馬力程度と見積もられているためトップチームとのギャップ解消は見込めない。
ただ、マクラーレンとのコンストラクターズ・ランキング3位争いにおいては幾らかのアドバンテージを得る事になるものと思われる。
ロシアGPではルクレールの他に、現時点でレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンのグリッド降格が確定している。5点差でチャンピオンシップをリードするオランダ人ドライバーは前戦モンツァでルイス・ハミルトン(メルセデス)と接触。スチュワードはフェルスタッペンに「主な過失」があるとして、ロシアGPでの降格を言い渡した。
F1ロシアGPは、日本時間9月24日(金)17時30分からのフリー走行1で幕を開ける。