2017年F1ロシアGP《FP3》結果とダイジェスト / フェラーリ 最速チームとして予選に挑む

フェラーリのセバスチャン・ベッテルがロシアGPのFP3を制したcopyright ScuderiaFerrari

フェラーリがロシアGPの全ての練習走行でトップタイムを叩き出した。

2017年F1ロシアGP土曜のフリー走行を制したのはフェラーリのセバスチャン・ベッテル。1分34秒001を記録し、前日の午後に自身が記録したコースレコードを再び更新して1番手を獲得。2番手にはキミ・ライコネン、3番手にはメルセデスのバルテリ・ボッタスが続く結果となった。フェラーリは最速チームとして午後の予選に臨む。


©F1

マクラーレン・ホンダはフェルナンド・アロンソが14番手、ストフェル・バンドーンが17番手となった。エンジン・マシンともに目立ったトラブルは確認されていない。2強チームに早くも白旗を上げたレッドブルはマックス・フェルスタッペンが5番手、ダニエル・リカルドが8番手に終わった。リカルドは突然マシンの電源が落ちるというトラブルに見舞われた。6番手にはチームメイトのランス・ストロールに1.2秒近い差を付けたウィリアムズの老兵フェリペ・マッサが飛び込んだ。フェラーリ、メルセデス、ザウバー以外のチームは、各ドライバーで順位が分かれた。

予選は赤と銀の真っ向勝負?


©fia.com トップタイムを記録したベッテル

トップのベッテルと3番手ボッタスとの差は0.363秒、ベッテルと4番手のルイス・ハミルトンとの差は0.541秒。FP2程ではないもの、両者の差は依然大きい。昨日のセッションを見る限りは、午前よりも暖かい午後のセッションにおいての方が両者の差が大きかったことを考えると、予選のコンディションはフェラーリを後押しする事になるだろう。

一般にF1チームは”予選モード”と呼ばれるエンジンの最大出力モードを有しており、メルセデスは特にこのモードの出力が大きいと考えられている。今までの傾向から言うと、メルセデスの予選モードはフリー走行のタイムよりもコンマ5秒速いタイムの記録を可能にしている。今回のロシアGPで、メルセデスがどの程度のギャップを隠し持っているのかにも拠るが、予選がもっと接近した戦いになるのは間違いない。

メルセデスはウルトラソフトタイヤの扱いに苦労しており、セクター2とセクター3でフェラーリに大きく負けている。フェラーリ勢がポールポジションを手にする可能性は大きい。

予選順位の鍵はタイヤ管理にあり

ウルトラソフトタイヤとスーパーソフトタイヤとのタイム差はおおよそ1秒程度であった。そのため予選はウルトラソフトタイヤのみが使われることになるだろう。コースレイアウトの特性は、リアタイヤをオーバーヒート傾向にし、フロントタイヤに熱を入れることを拒む。ウルトラソフトタイヤの作動温度領域は非常に狭く、タイヤが最も高いパフォーマンスを発揮するようにドライブするのはとても難しい。

トラフィックとタイヤ温度の管理を上手くやり遂げたドライバーがグリッド順位の上位に並ぶことになるだろう。

2017年F1第4戦ロシアGPフリー走行3(FP3)リザルト

Pos No Driver Team Time Gap Laps
1 5 セバスチャン・ベッテル フェラーリ 1:34.001 17
2 7 キミ・ライコネン フェラーリ 1:34.338 +0.337 16
3 77 バルテリ・ボッタス メルセデス 1:34.364 +0.363 20
4 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:34.542 +0.541 19
5 33 マックス・フェルスタッペン レッドブル・タグホイヤー 1:35.452 +1.451 21
6 19 フェリペ・マッサ ウィリアムズ・メルセデス 1:35.471 +1.470 17
7 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 1:35.662 +1.661 15
8 3 ダニエル・リカルド レッドブル・タグホイヤー 1:35.830 +1.829 24
9 55 カルロス・サインツ トロロッソ 1:36.164 +2.163 20
10 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:36.556 +2.555 19
11 18 ランス・ストロール ウィリアムズ・メルセデス 1:36.649 +2.648 19
12 31 エステバン・オコン フォースインディア・メルセデス 1:36.676 +2.675 22
13 26 ダニール・クビアト トロロッソ 1:36.846 +2.845 18
14 14 フェルナンド・アロンソ マクラーレン・ホンダ 1:36.869 +2.868 12
15 11 セルジオ・ペレス フォースインディア・メルセデス 1:36.962 +2.961 21
16 8 ロマン・グロージャン ハース・フェラーリ 1:37.164 +3.163 20
17 2 ストフェル・バンドーン マクラーレン・ホンダ 1:37.182 +3.181 15
18 9 マーカス・エリクソン ザウバー・フェラーリ 1:37.503 +3.502 21
19 94 パスカル・ウェーレイン ザウバー・フェラーリ 1:37.657 +3.656 17
20 30 ジョリオン・パーマー ルノー 4

コンディション

天気晴れ
気温20℃
路面温度33℃

セッション概要

グランプリ名 F1ロシアGP
セッション種別 フリー走行3
セッション開始日時

サーキット

名称 ソチ・オートドローム
設立 2014年
全長 5872m
コーナー数 16
周回方向 時計回り

F1ロシアGP特集

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