ルノー・スポールのニコ・ヒュルケンベルグとカルロス・サインツ、2018年F1ロシアGP土曜日
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サインツとヒュルケンベルグ、Q2での出走見合わせの理由を説明

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ルノー・スポール勢は29日土曜に行われたF1ロシアGP予選のQ2で走行を見合わせた理由について、マシンに純粋な速さがなく、決勝でのスタートタイヤ選択の自由を優先したためだと明らかにした。

ルノー勢は、パワー・センシティビティ=エンジン性能がラップタイムに与える影響が大きいソチ・オートドロームにおいて終始苦戦。ニコ・ヒュルケンベルグとカルロス・サインツは辛うじてQ2に進出するも、タイム計測を行わないまま、セッション残り3分の所でマシンから降りた。

「残念だけど、僕らのペースは番手とか6番手を争えるレベルじゃなかったから、タイヤを自由に選択出来る方を選んだんだ」とサインツ。サインツはQ1で記録したタイムがヒュルケンベルグを上回っていたため、ノータイムながらも14番手という結果となった。

「この前のシンガポールでこの戦略が上手く行く可能性を確認してるんだ。明日は興味深いレースになるんじゃないかな。最終的なリザルトには本当の速さが反映されるものだけど、まずはレースに向けて最大限のチャンスを手に入れる事が大事だよ」

今季ルノーのF1マシン「Renault R.S.18」はグリッドの中で最もタイヤに厳しいクルマであるため、Q2での出走取り止めの背景には、Q3に進出し決勝を中古のハイパーソフトタイヤでスタートする事を避ける狙いがあった。

「懸命な作戦だよ」とヒュルケンベルグ。「おかげで、ハイパーソフトを履いてレースをスタートしなくて済むからね。今日の判断は明日の決勝で活きてくるはずさ」

ヒュルケンベルグはQ2進出組の中で一番後ろの15番手となったが、レッドブルの2台とトロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーがエンジン交換ペナルティを受けるため、決勝は6列目12番グリッドからの繰り上げスタートとなる。

スポーティング・ディレクターのアラン・パーメインは、決勝レースでの狙いを以下のように説明した。

「ハイパーソフトは保ちが悪いから、我々の前でスタートするマシンは早めのピットインを強いられる事になるだろう。そのスキを狙ってポジションを上げるのが目標だ。レースの序盤はそれによって有利な立場につけるだろうが、最終的には非常に接近した争いになるだろう。だが、我々の目標はポイント獲得であり、あらゆるチャンスを最大化に活かしていく」

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