ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクター、2020年F1ロシアGP予選にて
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ホンダF1、レッドブル不得手のソチ予選で過去最高位と健闘「決勝での好結果に期待」と田辺TD

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ホンダF1は9月26日(土)に行われたF1ロシアGP公式予選で、レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンが今季予選最高位となる2番グリッドを獲得し、ルイス・ハミルトン(メルセデス)と共にフロントローに並ぶ事となった。

レッドブルは伝統的にソチ・オートドロームを苦手としてきた。旧五輪会場に建設されたロシアの半公道コースは90度コーナーが連続し、エンジンパワーがラップタイムに与える影響が大きく、メルセデスが負け知らずの無敵を誇っている。

フェルスタッペンはQ3の最初の走行で3番手に付けると、最終アタックのターン2で前走車のトウを捕まえてスピードを上げ、自己ベストを塗り替えて2番手でフィニッシュ。メルセデスの2台の間に割って入った。

ミストンキーンズのチームにとってソチでの予選2番手は過去最高位。フェルスタッペンは「過去最高の予選ラップだった!」と興奮気味に語り、ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターも「レースに向けて期待を抱いています」と意気込んでいる。

順位 ドライバー チーム Q1 Q2 Q3
2 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 1:33.630 1:33.157 1:31.867 21
9 ピエール・ガスリー アルファタウリ・ホンダ 1:33.734 1:33.139 1:33.000 21
10 アレックス・アルボン レッドブル・ホンダ 1:33.919 1:33.153 1:33.008 19
12 ダニール・クビアト アルファタウリ・ホンダ 1:33.511 1:33.249 16

アルファタウリ勢は、エース格の立場を確立させたピエール・ガスリーが、10番手に付けたレッドブルのアレックス・アルボンを抑えて9番手タイムをマーク。入賞圏内からのスタート権利を手にした。

母国レースのダニール・クビアトは、セバスチャン・ベッテルのクラッシュにより振られた赤旗の影響もあり12番手に終わったが、AT01のソチでのレースペースは力強く、決勝での巻き返しに自信を示している。

ホンダ:F1ロシアGP予選を終えて

田辺 豊治ホンダF1現場責任者

今日のロシアGP予選は、アストンマーチン・レッドブル・レーシングのフェルスタッペン選手が2番グリッドと、フロントローを獲得しました。彼にとっての今季最高の結果であり、また、チームにとってこのサーキットでの予選ベストリザルトということで、非常に良い結果だと思います。

ホンダパワーユニット勢としては3台が予選Q3に進出しましたが、大混戦の中でアルファタウリ・ホンダのガスリー選手が9番手、レッドブル・レーシングのアルボン選手は10番手と、こちらは厳しい結果となりました。また、母国GPとなったクビアト選手は、赤旗の影響で困難な戦いを強いられたQ2において、わずか0.05秒差でQ3進出を逃す12番手と、悔しい結果になりました。

明日のレースでフェルスタッペン選手は、トップ10の中でメルセデスの1台と共にミディアムタイヤでのスタートとなり、他のマシンもそれぞれ入賞可能なポジションからのスタートとなります。

両チーム共に金曜のロングランのペースが良かった事もありますし、レースに向けて期待を抱いています。良いレースができるよう、明日に向けて更に準備を進めます。


2020年 F1ロシアグランプリ決勝レースは、日本時間9月27日(日)20時10分にスタート。1周5,872mのソチ・オートドロームを53周する事でチャンピオンシップを争う。

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