鋭く前を見つめるフェルナンド・アロンソ、2018年F1オーストラリアGPにて
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アロンソ、異様な展開となったF1ロシアGP予選に皮肉たっぷり「Q1はナンセンスだしQ2は不必要」

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フェルナンド・アロンソは、29日に開催されたシーズン16戦目のF1ロシアGP公式予選は、ナンセンスで無価値なセッションだったと述べ、サポートレースとして同じ日に同じ場所で開催されたFIA F2選手権のレースの方が観客を楽しませたはずだと皮肉った。

パワーエフェクトが高いソチでの苦戦を前もって予想していたマクラーレンは、戦略的理由によってグランプリ開幕前にアロンソのパワーユニット一式を交換。好成績が見込めないロシアでグリッド降格を消化する事を決断した。

そのため、スターティンググリッドを争う予選セッションはアロンソにとって何らの意味も持たず、107%ルールに抵触しないようにタイムを残しさえすれば良いだけの消化走行に過ぎなかった。アロンソはエンジンへの負荷を最小限に抑えるために低出力のセーフモードを採用。軽く流して1分35秒504を記録。17番手でマシンを降りた。

Q1を突破した15台のマシンが挑んだQ2では、その存在理由が問われ兼ねない特異な事態となった。エンジン交換ペナルティが確定しているピエール・ガスリー、マックス・フェルスタッペン、ダニエル・リカルドの3名に加えて、ルノー・スポールの2台がタイム計測を見合わせたのだ。

降格組にとっては無駄にエンジンマイレージを重ねるだけであり、タイヤに優しくないルノー勢にとっては、トップ10グリッドを手に入れるより決勝でのスタートタイヤを選択する方が理に叶っていた。そのため、タイムを計測しさえすれば自動的にQ3進出が確定するという摩訶不思議な展開となり。ノータイムで終えた5台以外の全てのマシンがそのままQ3へと進出した。

一時間に渡って行われた予選を十分に楽しむことが出来ず、ほんの15分で終える事となったアロンソは、英Autosportに対して次のように答えた。

「僕らは良いんだよ別に。こういった事に慣れてるし、それがなんであれ従うまでだからね。ただし、ファンにとっては問題だと思う。ナンセンスなQ1とやる必要を疑うQ2についてどう思ってるかを聞いてみればいい。少なくともF2のレースは楽しめたと思うけどね。あれが今日一番のスペクタクルだったのは間違いないからさ」

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