ラッセル「全くそうは思わない」ハミルトンに真っ向反論、セットアップを巡り応酬
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適切なセットアップの選択は基本的に運であり、たまたま正しい選択をしただけだとするルイス・ハミルトンの見解に対し、メルセデスのチームメイト、ジョージ・ラッセルが反論した。
第2戦サウジアラビアGPでラッセルは、7度のF1ワールドチャンピオンを予選で上回り、レースでも5秒差をつけて4位でフィニッシュした。
レース後、ハミルトンはラッセルの仕事ぶりを称賛しつつも、その根本にあるのは何が出るか分からない「サイコロ」を振るようなセットアップの選択にあったとして「僕に足らなかったのは、セットアップによるフロントエンドの弱さだった」と語った。
そして「大抵」の場合、ラッセルが採るセットアップの方向性は「間違っている」と付け加え、上手くいったのは偶然だと主張した。
第3戦オーストラリアGPを前に、ジェッダ市街地コースの週末におけるセットアップ選択に運的な要素があったと思うかと問われたラッセルは「運があったとは全く思わない」と語った。
「イベントに先立つ準備、そして一晩で施した変更に依るものだと思う」
「僕はチームと一緒に取り組んだ仕事が正しい方向に進むと分かっていたし、ルイスが選んだセットアップよりも優れていると信じていた」
「好みというのは人によって異なるものだと思うけど、僕は自分が取った方針とエンジニアとの仕事に満足だった」
2023年型のシルバーアロー「W14」に対する感じ方、そしてそれに基づくセットアップ作業の方向性は、両者の間で根本的に異なっているのかもしれない。
興味深いことにアルバート・パーク・サーキットでの初日、ハミルトンがFP2に向けて誤った方向にセットアップを進めた一方、ラッセルは適切な一歩を踏んだと満足感を示した。
ヘルメットを脱いだハミルトンは「今朝は少し良い感じで、FP2に向けて幾つか変更を施したんだけど上手くいかなかった。明日に向けて修正するつもりだ。雨もあったし最高のセッションとは言えなかった」と語った。
ハミルトンはFP1でマックス・フェルスタッペン(レッドブル)にコンマ4秒差の2番手につけたが、FP2では13番手に後退した。
一方、9番手から4番手に浮上したラッセルは、FP1を経て大幅にセットアップを変更した事を明かし、「良いステップを踏む事ができた。週末が進むにつれてクルマは徐々にウインドウに入り始めている」と述べ「本当に満足だ」と付け加えた。
ただそれでも「レッドブルとやり合う事はないだろう」とするハミルトンの見解に同意し、現実的には前戦同様、3列目程度のパフォーマンスに留まるだろうと予想した。