インディカーの公式仮想レース第3戦「INDYCAR iRacing Challenge シボレー275」が米国現地4月11日(土)に行われ、シモン・パジェノーが前戦ウィナーのスコット・マクラフリンに13.409秒差をつけて勝利した。3位はデイル・アーンハートJrという結果だった。

舞台となったのは全長2マイルの超高速オーバルコース、ミシガン・インターナショナル・スピードウェイ。パジェノーは22番グリッドからスタートしたものの、他の先頭集団よりもピットインを遅らせることで1ストップ戦略を採用し、85周（170マイル）のレースで優勝を飾った。

F1やMotoGPなどの他のモータースポーツと同じ様にNTTインディカー・シリーズもまた、新型コロナウイルス感染症（COVID-19）により中止や延期を強いられたレースの代替戦としてバーチャルレースを開催している。

iRacingはオンラインレーシングシミュレーションの世界的リーダーの一つで、2004年にDave KaemmerとJohn Henryによって設立された。Kaemmerは「グランプリ・レジェンド」や「NASCAR 2003」など、数々の受賞を誇るパピラス・デザイン・グループの共同創設者で、Henryはボストン・レッドソックスやリヴァプールFC、そしてNASCARのラウシュ・フェンウェイ・レーシングの共同オーナーとして知られる。

この日のレースでは、グリーンフラッグ直後のフロントストレートで複数台が絡む大クラッシュが発生し、数台が空高く舞い上がり激しく路面に叩きつけられた。この結果、レースストラテジスト達は1ストッパーへと戦略をシフトさせる事を検討し、最良の燃料ストラテジーを模索した。

レースを終えたシモン・パジェノーは「僕をサポートしてくれた（ストラテジストの）ベン・ブレッツマンとチームのおかげで勝つことが出来た。僕らはこの手のレースでどうすべきかについて懸命に理解を深めてきたんだ」と語った。

「トラブルに巻き込まれないように気をつけながら、燃料を節約して走行した。スタートでは、皆が（クラッシュで）積み重なっていたね！必至に避けたよ。予選のペースが悪かったせいで後方からのスタートだったからオプションBを採用したんだけど、その結果、燃料を節約してタイヤを温存する事が出来た」