ロズベルグ 開幕香港ePrixを訪問「フォーミュラEに強い関心がある」来年のメルセデスFEチーム代表?
2016年F1ワールドチャンピオンのニコ・ロズベルグは、将来フォーミュラEで何らかの役割を担うことに肯定的な姿勢をみせている。12月2日(土)、フォーミュラE開幕香港ePrixの会場に訪れたロズベルグは「間違いなく関心を持っている」と語り、将来フォーミュラEに関与する可能性を否定しなかった。
昨年F1での悲願のタイトルを手にしたロズベルグはレース活動にピリオドを打ち、現在はメルセデスのアンバサダーを務める傍ら、ロバート・クビサのウィリアムズでのF1復帰の手助けをし、モータースポーツへの関与を続けている。
ロズベルグはヒューゴ・ボスのアンバサダーとして、EVフォーミュラカーの第4シーズン幕開け香港に姿を現し、次のように答えた。
「冒険心旺盛だから、どんな可能性があるかを注視してるけど、間違いなく関心を持ってるよ。フォーミュラEについてはずっとフォローしてたからかなり多くの事を知ってると思う。ここには驚くような素晴らしい未来が約束されてるんじゃないかな。方向性に間違いはないし、アレハンドロ(・アガグ / ※フォーミュラE会長)も素晴らしい人物だから、彼なら正しいことをやるはずさ」
© Sam Bagnall/LAT/Formula E
ロズベルグはレース活動の復帰は考えていないと明らかにしており、フォーミュラEに関与するとしてもそれはドライバーとしてではないという。
「(レースをする事には)未練はないんだ。僕にとってはそれは本当に終わったことなんだ。今の生活に満足してるし、今進めている新しい挑戦にワクワクしてるんだ」
イギリスやフランスは、化石燃料を使う旧来型エンジンの2040年までの撲滅を標榜しており、特に欧州各国を中心として内燃機関に代わる車の電動化が進められている。2014年に初開催されたEVフォーミュラカーによる世界選手権は今年で4年目を迎え、来季以降はドイツ御三家と呼ばれる大手自動車メーカー全てがフォーミュラEの参戦をスタートする。
自動車業界のエコ化の流れは不可逆的なものであり、これが覆させる可能性はゼロに等しい。フォーミュラEで培われた技術は市販車へと下り、一般消費者に還元される。現時点では退屈なレースに閉口することしばしばのフォーミュラEだが、その将来は約束されている。ロズベルグがフォーミュラEに強い関心を持つのには、こういった先進的な側面が大きいようだ。
「フォーミュラEは的を得てると思うんだ。eモビリティと呼ばれる分野は今とても活気に溢れてる。フォーミュラEには素晴らしい未来が保証されてると言えるんじゃないかな。ここで起こってるのは、未来のテクノロジーの戦いなんだからね。世界を代表するありとあらゆるブランドが参戦し、ここで互いに競い合ってる。とてつもなく素晴らしいことだよ」
ロズベルグは今もなおメルセデスと強固なパイプを持っており、同メーカーは2018年末をもってDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)から撤退し、来シーズンからフォーミュラEにワークス参戦する予定となっている。我々は来年、メルセデス・フォーミュラE・チームの代表を務めるニコ・ロズベルグの姿を見ることになるのかもしれない。