2017/18年 フォーミュラE 開催日程とチーム及びドライバーリスト
FIA フォーミュラE世界選手権の2017/18年シーズンの開催日程、チーム及びドライバーエントリーリスト、レギュレーションの変更点をまとめた。電気(EV)フォーミュラカーの国際レースとして2014年に設立されたフォーミュラEは、4年目の開催を迎える。3rdシーズンに引き続き全10チーム20名のドライバーがエントリー、14ラウンドで世界選手権を争う。新シーズンは12月2・3日に香港で行われるダブルヘッダーから幕を開ける。
開催日程カレンダー
アルゼンチンとモナコが消滅し、代わりにチリとイタリアそしてスイスが加わった。基本的には土曜日のみのワンデイレースとなるが、開幕香港と最終のアメリカ及びカナダは土日2日間に渡って開催されるダブルヘッダーイベントとなる。開催期間は2017年12月2日から翌18年の7月29日まで。
開幕香港ePrix終了後に行われた世界モータースポーツ評議会において、ブラジル・サンパウロで予定されていた第6戦の開催地がウルグアイのプンタ・デル・エステに変更された。
ラウンド | グランプリ | 国 | 決勝日時 |
---|---|---|---|
開幕 | 香港 ePrix レース1 | 香港 | |
2 | 香港 ePrix レース2 | 香港 | |
3 | マラケシュ ePrix | モロッコ | |
4 | サンティアゴ ePrix | チリ | |
5 | メキシコシティ ePrix | メキシコ | |
6 | プンタ・デル・エステ ePrix | ウルグアイ | |
7 | ローマ ePrix | イタリア | |
8 | パリ ePrix | フランス | |
9 | ベルリン ePrix | ドイツ | |
10 | チューリッヒ ePrix | スイス | |
11 | ニューヨーク ePrix レース1 | アメリカ | |
12 | ニューヨーク ePrix レース2 | アメリカ | |
13 | モントリオール ePrix レース1 | カナダ | |
14 | モントリオール ePrix レース2 | カナダ |
チーム参戦リスト
© LAT/Formula E
アウディのワークス参戦によって、アプト・シェフラー・アウディ・スポートは「アウディスポーツABTシェフラー」にチーム名が改称される。チームの運営母体はアプトが引き続き担っていく。MSアムリン・アンドレッティは「アンドレッティ・フォーミュラE」に、ネクストEV・NIOは「NIOフォーミュラEチーム」にそれぞれ名称を変更する。
-
アンドレッティ・フォーミュラE
Andretti Formula E -
アウディスポーツABTシェフラー
Audi Sport ABT Schaeffler -
ドラゴン・レーシング
Dragon Racing -
DSヴァージン・レーシング
DS Virgin Racing -
マヒンドラ・レーシング
Mahindra Racing -
NIOフォーミュラEチーム
NIO Formula E Team -
パナソニック・ジャガー・レーシング
Panasonic Jaguar Racing -
ルノーe.dams
Renault e.dams -
テチーター
TECHEETAH -
ベンチュリ・フォーミュラEチーム
Venturi Formula E Team
ドライバーエントリーリスト
新顔には、WEC世界耐久選手権で王者ポルシェチームに在籍していた2名の他ベテラン勢が名を連ねる。フォーミュラ3・ユーロ2010年王者のエドアルド・モルターラ(伊・スイス / 30歳)がヴェンチュリーに、2016年のWEC王者のニール・ヤニ(スイス / 30歳)がドラゴンに、日本のスーパーフォーミュラで中嶋一貴とタッグを組んでいるアンドレ・ロッテラー(独 / 35歳)がテチーター、2010年のフォーミュラ・ルノーUK王者トム・ブロムクビスト(英 / 23歳)がアンドレッティ、ミナルディやスーパーアグリF1等でテストドライバーを務めていたルカ・フィリッピ(伊 / 32歳)がNIOフォーミュラEチームに加わる。
前年王者のルーカス・ディグラッシはアウディスポーツABTシェフラーでタイトル防衛に挑む。2ndシーズンのチャンピオンであるセバスチャン・ブエミはルノーe.damsでの4年目を迎える。初代王者のネルソン・ピケJr.は不甲斐ない2シーズンを経てパナソニック・ジャガー・レーシングに移籍する。
© LAT/Formula E
開幕戦と第2戦の香港ePrixには、小林可夢偉がアンドレッティ・フォーミュラEよりスポット参戦、かつてF1でオーバーテイクキングと称された31歳は、初めて電気自動車(EV)フォーミュラカーレースに挑む。可夢偉が参戦する予選及び決勝はJ SPORTS 4にて無料生放送される。
主なレギュレーション変更
6月19日に世界モータースポーツ評議会によって承認された新しいスポーツ・レギュレーションも、4シーズン目のエントリーリスト発表と同じく1日に正式発行された。初年度は150kw(約202馬力)に制限されていた決勝でのパワー出力は180kw(約245馬力)にまで高められ、過去最速のシーズンとなる。予選で使用可能なエネルギーは、引き続き200kW(約272馬力)。
- ファステストラップ・ポイントは上位10位以内の完走が条件
- 同一イベントで2レース行われる場合は、非予選セッションが廃止
- ショー促進のため、チームごとのプロモーション・デイを3日から6日に増加
- ルーキーのためのシーズン中プラクティスセッション日が制定
- レース中の使用可能パワーが170kWから180kWに増加
バッテリー容量及び性能が不足しているため、現在のフォーミュラEでは決勝レースを1台のマシンで走りきることが出来ず、ドライバーはレース中にマシンの乗り換えを余儀なくされる。2018/19年シーズン以降には、一台のマシンでの完走が可能になると見込まれているが、2017/18年はこれまで同様に1人2台制でレースが行われる。