レース前に集中力を高めるレッドブルのダニエル・リカルド、2018年F1バーレーンGPにて
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レッドブル・ホンダ誕生の可能性が高まりつつある、とダニエル・リカルド

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F1第二戦バーレーンGPでトロロッソ・ホンダSTR13俊足を目の当たりにしたダニエル・リカルドは、レッドブル・ホンダ誕生の可能性が高まりつつあるとの認識を示した。ルノーとのパワーユニット契約が今季末で満了となるレッドブル。トロロッソの成績如何で、ホンダへの切り替えを決断するものとみられている。

予選でマクラーレン、フォース・インディア、ルノーといったミッドフィールドの強豪を打ち砕き、日曜の決勝を5番グリッドからスタートしたピエール・ガスリーは、STR13のポテンシャルを最大限に引き出し、ノーミスで完璧なレース運びを披露した。

2度のピットインの際に一時的にポジションを下げるシーンはあったが、それを除けば一貫して4番手をキープ。後続のケビン・マグヌッセン(Haas)に12.8秒もの大差をつけ、フェラーリとメルセデスに次ぐ4位でチェッカーフラッグを受けた。

マクラーレンから要求された「サイズ・ゼロ」のエンジンコンセプトと執拗なプレッシャー、そしてメディアを介したネガティブキャンペーンから開放されたホンダF1。伊ファエンツァのチームと挑んだ僅か2戦目、英国の名門チームとの3年間では成し得なかった復帰後最高となる4位入賞を果たした。現在は内燃機関(ICE)のパフォーマンス向上を最優先課題に開発を続けている。

レッドブルは昨年、ルノー製エンジンの度重なるトラブルによって許容し難い数のリタイヤを強いられた。ルノーは今年、性能よりも信頼性にフォーカスした新たなパッケージを持ち込んだが、バーレーンGPではリカルドがES(回生エネルギー用のバッテリー)の故障とみられるトラブルによってリタイヤを喫している。

ガスリーが勝利にも等しい4位チェッカーを受けるとは知る由もない決勝レース開始前、リカルドは自分たちドライバーは来年の搭載エンジンに関する議論に參加していないとした上で、次のように語った。

「レッドブルが他のエンジンに乗り替える可能性はあるし、それは秘密でもなんでもない。トロロッソ・ホンダが成果を上げ続ければ、レッドブルとしては自信と安心感を持つ事になるし、ホンダと手を組む可能性が高まるのは自然な事だよ」

F1参戦7シーズン目を迎えたリカルドは今季限りでレッドブルとの契約が終了、フェラーリないしはメルセデスへの移籍を視野に将来のプランを検討している。残留か移籍かを問わず、タイトル獲得が可能なチームと共に来年以降を過ごす事を目指している。