レッドブル・レーシングのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、角田裕毅が既に1発の速さでチームメイトに張り合うレベルに成長したと認めつつ、ピエール・ガスリーのレッドブル再昇格の可能性は殆どないと仄めかした。

セルジオ・ペレスがレッドブル・レーシングと2024年末までの契約を結んだ事で、ガスリーの再昇格は早くとも2025年以降という状況だが、マルコはMotorsport-Total.comとのインタビューの中で、現行契約終了後の放出について容認する考えを示した。

ガスリーの再昇格の見込みについて問われたマルコは「ペレスが契約を有しているため、2023年にガスリーのレッドブル・レーシングに移籍する事はできない。ガスリーは2024年から自由だ」と答えた。

また「素晴らしい関係を築いている」として、2014年からレッドブルでキャリアを歩んできた26歳のフランス人ドライバーが仮にライバルチームから移籍のオファーを受けたとしても、カルロス・サインツをルノーに送り出した時と同じ様に、妨害しない事を約束した。

マルコはガスリーの成長に満足しているようで「ここ数年、アルファタウリのチームリーダーとして大成功を収めている」と評価しながらも「ただ、1ラップペースでは既にユーキが彼のレベルに達している」と指摘。角田裕毅が予選でチームメイトに張り合うまでに成長したとの考えを示した。

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そして”素晴らしい関係を築いている”事の証として「そんなことをする必要はなかったのだが、ガスリーの年俸を引き上げた」と明かした。

レッドブルへの再昇格は必然的にマックス・フェルスタッペンとの再コンビを意味する。マルコはガスリーの成長を認めつつも、2019年の二の舞いとなる事を恐れているようだ。

ガスリーはダニエル・リカルドの後任として3年前に念願のトップチーム昇格を果たしたものの、予選・決勝共にフェルスタッペンに及ばず、僅か12レースでトロロッソに降格させられた経緯がある。

「2019年のハンガリーでガスリーはマックスに周回遅れにされた。確かに今は落ち着きがあり、自信もつけているが、フェルスタッペンに対してどこまで自分の力を発揮できるかは何とも言えないところだ」とマルコは語った。