病院でMRI検査を受けていたピエール・ガスリー、ポーパシングによる脊椎懸念で
アルファタウリのピエール・ガスリーは、激しいポーパシングに見舞われたF1アゼルバイジャンGPでのレース後に病院でMRI(Magnetic Resonance Imaging)検査を受けたと明かした。
バクー市街地コースは路面がバンピーであるため特にポーパシングの影響が出やすく、レース後にはルイス・ハミルトン(メルセデス)が腰を手で抑えながらクルマを降りるシーンがあった。
37歳のF1王者が腰に痛みを抱えた事は国際映像が捉えたために広く知られる事実だが、アゼルバイジャンで今季ベストの5位を果たした26歳のフランス人ドライバーも身体に影響が出ていたようだ。
バクーでのレースについてガスリーは、イタリア版のMotorsport.comとのインタビューの中で「これまでレースをしてきたあらゆるサーキットの中で最悪だった」と振り返った。
「競争力を引き出すために車高を極端に下げなきゃならないし、あそこは本当にたくさんのバンプがあるからね」
「背中にかなり負担がかかっていたから、週末を終えて脊椎に問題がないことを確認するためにMRIを撮らなきゃならないほどだった」
「僕らの場合、この問題は間違いなくコースの種類に関係している」
新たに導入された今季グランドエフェクトカーに対する理解がシーズンを経る毎に深まってきている事もあってポーパシングは徐々に解消に向かっており、最近は特に問題視される事もなくなってきている。
ただ国際自動車連盟(FIA)はこの空力的な上下動を監視・抑制するために、サマーブレイク開けのベルギーGPよりエアロダイナミック・オシレーション・メトリックを導入し、フレキシブルフロアの取り締まりを開始する。
また2023年に向けてはフロア・エッジやディフューザー・スロートの高さを引き上げるなど、テクニカル・レギュレーションの改訂を計画しており、週内に世界モータースポーツ評議会(WMSC)で承認される見通しとなっている。