エステバン・オコンとロマン・グロージャン、ピエール・ガスリーの3名のF1ドライバー
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トロロッソ・ホンダのもう一席は誰?「メルセデスとの全契約を解消すれば、オコンと交渉する用意がある」とレッドブル

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レッドブルのジュニアプログラムを監督するヘルムート・マルコは、F1ロシアGPが開催されているソチ・オートドロームにて、エステバン・オコンが来季トロロッソ・ホンダのシートを獲得する可能性に言及。メルセデスと結んでいる全ての契約を解消すれば、交渉の席に着く用意があると明らかにした。

「我々には空きシートがあるが、メルセデスにはそれがない」マルコは英Sky Sportsに対して次のように述べた。「もし彼が全ての契約から開放されれば、我々としては話し合う用意がある」

2018シーズンのドライバーマーケットは十数年に一度のシャッフル状態となっており、グランプリの裏舞台ではチーム対ドライバーの熾烈な駆け引きが行われている。

メルセデスの支援の下、2016年にマノーからF1デビューを果たしたフランス出身のオコンは、グリッドの中でも特にその才能を高く評価されているドライバーだが、ランス・ストロールの父ローレンスによってフォース・インディアが買収された事でシートをランスに奪われる形となり、来季の行き場を確保できていない。

ピエール・ガスリーの昇格に伴い空席となったトロロッソ・ホンダのシートにはダニール・クビアトがカムバックする事が決定。マルコはブレンドン・ハートレーが残留を獲得するための条件として、残る6戦でガスリーを打ち負かす事が必要だと述べており、トロロッソには潜在的にもう一つ空きがある状況となっている。

レッドブル側がオコンを起用する条件を明確に示したことでメルセデス側のリアクションが注目されるが、チーム代表を務めるトト・ウォルフは以前、オコンは将来のワールドチャンピオン最有力候補だとして、この先”100万年”に渡って囲い込み続けるつもりであると主張。かつては、オコンのキャリアのためになるのであれば契約解除もやむを得ないとの立場を示していたにも関わらず一転。リリースする意志が一切ないと強調している。

その一方でメルセデスは先日、かつてマノーとザウバーでF1を戦ったパスカル・ウェーレインとの育成契約を解消。ウェーレインに関してはトロ・ロッソでのF1復帰の可能性が残されており、先週オーストリアのグラーツでマルコと話し合いの場を持ったとされる。

当のオコンはマルコ発言以前、残された唯一の望みはウィリアムズのみと認めているが果たして。

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