角田裕毅を含む2025年レッドブルF1候補、ペレスとリカルド以外のオプション…競合ドライバーも照準
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2025年のレッドブルのセカンドF1シート、つまりマックス・フェルスタッペンのチームメイト候補はセルジオ・ペレスやダニエル・リカルドだけではないかもしれない。チーム代表のクリスチャン・ホーナーは両名だけでなく「我々の領域外のドライバー達からも関心が寄せられている」と明かす。
ペレスはシーズン前半戦を終えて優勝2回、ランキング2位につけているものの、10勝を挙げて首位に立つ2度のF1ワールドチャンピオンとの差は125ポイントと、ギャップは事実上、逆転不可能なレベルにまで拡大している。
レッドブルとの契約は2024年末に満了する予定だが、1999年のフォーミュラ・ニッポン王者であるトム・コロネルが蘭「RacingNews365」に対して「F1における契約はトイレットペーパーのようなものだ」と指摘したように、今季末を以てシートを失う可能性があるとの見方は根強い。
とは言え、ホーナーが「誰もチェコを切り捨てたりはしない」としているように、ヘルムート・マルコを含めたレッドブルの首脳陣は重ね重ね、33歳のメキシコ人ドライバーは来季も予定通りRB20をドライブすると強調している。
フェルスタッペン以外の今季唯一のウィナーであり、メキシコ市場における商業的な利益、そして過去2年に渡ってコンストラクターズ・タイトルをチームにもたらしたペレスと、予選・決勝ともに角田裕毅を上回るという印象的な復帰戦を過ごしたリカルド以外にはどのような候補者がいるのだろうか。
英「Sky Sports」はレッドブル・ファミリーに所属する角田裕毅とリアム・ローソンに加え、マクラーレンのランド・ノリスとオスカー・ピアストリ、シャルル・ルクレール、アレックス・アルボンの名前を挙げ、各々について考察した。
角田裕毅は3ポイントでランキング17位と、デビュー以来最悪のシーズンを過ごしているが、これは一貫性を欠く期待外れなAT04の性能によるところが大きい。
Sky Sportsは今季の完走率が100パーセントである点に触れて、角田裕毅は「コンスタントに結果を残せるようになってきている」として、仮にリカルドを打ち破れば「2025年レッドブル昇格への道は、非常に説得力のあるものになるだろう」と指摘した。
ただ、チームにパワーユニット一式を供給する角田裕毅の支援者であるホンダはレッドブルとの関係を絶ち、2026年以降、アストンマーチンとタッグを組む。これが角田裕毅のキャリアにどのような影響を与えるのかは不透明だ。
日本のスーパーフォーミュラで宮田莉朋や野尻智紀らとタイトル争いを繰り広げるローソンは、長年に渡ってF1昇格の可能性が高いドライバーとして注目されてきたが、依然として実現しておらず、FIA-F2選手権やF3、DTMではタイトルを獲得できなかった。
この点に触れてSky Sportsは、仮に来年、ファエンツァのチームでデビューしたとしても、僅か1年で「レッドブルのAリストシートに座る可能性は低い」として、「少なくとも現時点では、レッドブルが彼をトップレベルに相応しいと確信していないのは明らかだ」と付け加えた。
レッドブルと継続的に話し合いを行っている事が確認されているノリスは2025年末までマクラーレンと契約を結んでいる。そのため、ノリスがパフォーマンス条項を利用して契約を途中解除するなどしない限り、候補足り得ない。
マルコによればアルボンの契約状況もノリスと同じであるため、2025年のレッドブル移籍の可能性は低い。
ルクレールとフェルスタッペンという「超大型コンビ」は「プロモーション的に夢のような話」だが、こちらも望み薄だと指摘する。既にフェラーリと話し合いを進めている25歳のモナコ人ドライバーには、3年のオプション付きの計5年、トータル300億円近い契約が提示されたとの噂もある。
残るピアストリはどうか。ハンガリーGPのスプリントで2位フィニッシュした後、エディ・ジョーダンがフェルスタッペンの将来のチームメイト候補に名前を挙げた事について問われた22歳のオーストラリア人ドライバーは、マクラーレンに満足しているとする一方、「光栄だし、こういう形で話題になるのはいつだって嬉しい」と答えた。
なおペレスとレッドブルの契約に関しては、同じRB19をドライブするフェルスタッペンとのポイント差が125点以上に達した場合、基本給・賞与を減給できる権利がレッドブルに発生するという「特別条項」の存在が報じられたが、マルコは独「F1-Insider」とのインタビューの中でこれを否定した。