角田裕毅、リカルドのやり方は「僕とは正反対」”トップドライバー”との対峙で重圧も前向き
アルファタウリの新たなチームメイト、グランプリ8勝を誇るダニエル・リカルドについて角田裕毅は、チーム内でのやり方は自身とは「まるで正反対」であるとして、今後の更なる成長に向けた糧にしていきたいと語った。
初めてタッグを組んだハンガリーGPでリカルドは予選13番手、決勝13位と、共に角田裕毅を打ち負かした。だが続くベルギーGPでは一転。角田裕毅が輝きを放ち、8戦ぶりの10位入賞でチームにポイントを持ち帰った。
英「RaceFans」によるとリカルドについて角田裕毅は、単に「経験豊富なドライバー」であるという以上に「トップドライバー」であるとした上で、そんな彼からの「挑戦」に直面した事で「少しプレッシャー」を感じている事を認めた。
「おそらく、それが焦りに繋がったのだと思います。直近の数レースで幾つかミスを冒してしまいました」
「でも最後のレースでは全てをまとめ上げる事ができました。簡単なことではありませんでしたが、兎に角、嬉しいです。シーズン後半に向けて彼と戦う準備ができたように感じています」
リカルドの加入は今シーズン限りでのシート喪失の可能性を高めかねないものだが、角田裕毅はリカルドと自身の「チーム内でのやり方はまるで正反対」であるため「学べる事はたくさんある」として、自身を成長させるチャンスとの考えを示した。
角田裕毅によるとアルファタウリは、雨に見舞われたベルギーGP予選までの2日間を犠牲にし、ドライが見込まれた日曜のレースに焦点を合わせてクルマのセットアップに取り組んだ。そのため、ウェットコンディションで「少し苦戦する事は分かっていた」という。
実際、角田裕毅は、豪雨の影響により35分遅れで開始されたシュートアウトでは16番手、その後のスプリントではスピンを喫して18位最下位に終わった。
だが、途中でにわか雨に見舞われたとは言え、レインタイヤの出番がなかった日曜のレースでは「本当に酷い」1日に終わったスプリントデーや「ここ数戦」とは異なり、「クルマのパフォーマンスを最大限」に引き出してみせた。
「良いスタートが切れました。特に最初のスティントは飛ぶように速さがありました」と角田裕毅は語る。
「アストンマーチンの2台に対してかなり迫るペースを発揮できていたと思いますし、最初のスティントがポイント獲得の鍵になったと思います。というのもアルピーヌは依然として僕らより遥かに速く、アストンも同じ様にかなりの速さがあったからです」