来季RB19の開発にとって有益とランビアーゼ、フェルスタッペン含む3台で計1452kmを走破 / レッドブル F1アブダビテスト摘記
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2023年仕様のタイヤについて、F1ポストシーズン・アブダビテストを終えたレッドブルのマックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレスは慎重ながらも前向き見解を口にし、レースエンジニアリング部門を率いるジャンピエロ・ランビアーゼは2023年型「RB19」の開発に活かせるデータが収集できたと満足感を示した。
17勝を挙げると共にF1史上最多ポイントを獲得して両チャンピオンシップを制するという記録的なシーズンを終えたレッドブル・レーシングは、11月22日(火)にヤス・マリーナ・サーキットで行われたテストを以て2022年のコース上での仕事を納めた。
テストには2台のRB18が持ち込まれた。ピレリのタイヤテストに関しては、午前をペレスが、午後をフェルスタッペンが担当した。2人は各々88周と76周を走り込み、フェルスタッペンは5番手、ペレスは13番手タイムをマークした。
ヤングドライバーテストはテスト兼リザーブドライバーを務めるリアム・ローソンが担当。10番手タイムと共に111周を走り込んだ事で、チームとしては9時間のセッションを通して計275周、計1452kmのマイレージを稼いだ。
他の二人よりも一足早くクルマを降りたペレスは「全体的に今日の仕事には満足してる。チームやエンジニアにとって有益な情報を大量に収集できたしね」と語った。
「新しいコンパウンドは今もなお、今シーズンのスペックにかなり近い印象だけど、フロントに関しては2022年バージョンより少し強くなっている」
「とは言えコンディション的にはかなり熱かった初期の段階だから、まだまだ学ぶことや分析すべき事は山ほどある」
「この後マックスが乗った時に、つまりレース時の温度により近い涼しい状況の中でパフォーマンスがどうなるのか興味深いところだ」
午後にペレスからタスクを引き継いだフェルスタッペンは「プログラムを全てやり終え、来年に向けた最初の、そして基本的な理解を得ることができたし、今日のテストは上手くいったと思う」と振り返った。
「最終仕様の構造のコンパウンドを履いてコースに出ていくのは良いものだけど、サーキットによってタイヤの挙動は違うから判断するのは難しい」
「とは言え何もないよりはあった方が良いに決まってる。すべてが殆ど通常通りだったし、全体的には良い一日になったと思う」
裏方でマシン開発のための重要な役割を担うローソンは「F1のテストは厳しく制限されているから、今日のようにサーキットで走行できるのは非常に貴重だし、来年に向けたマシン開発という点でチームに貢献できて満足してる」と語った。
「でもそれと同じ様に、僕にとっても本当に重要な機会だった。何しろF1は僕らがドライブしているような他のマシンとは全く違っていて、当然ながらジュニアカテゴリーではそのための準備に取り組むわけだけど、正直なところ何もできはしないんだ」
「今日のセッションは本当に上手くいった。1日を通して走り込んだ事でクルマに対する感触も良くなっていった。今後もこういう機会が得られる事を祈ってる」
ジャンピエロ・ランビアーゼは「チーム全員が自己満足の余地がない事を認識している」とする一方で「2台ともがフルプログラムを組んで作業に取り組み、成功裏にテストを終える事ができた」と評価した。
「RB18を理解できている事で、ドライバーたちは2023年型タイヤの評価に集中する事ができた」
「リアムにとってはクルマとチームのオペレーションに慣れることが最優先事項だった。特に彼にとって不可欠な役割を担うシミュレーション・ツールとの相関関係が重要だった」
「これからの数日に渡って分析すべき大量のデータが得られたし本当に有意義な一日だった。これで来年のマシンの開発に活かす事ができる」
2022年F1ポストシーズン・アブダビテストは11月22日(火)に9時間に渡ってヤス・マリーナ・サーキットで行われた。カルロス・サインツがトップタイムを刻み、フェラーリがタイムシートの1~3位を独占した。