
レッドブル反撃開始へ、RB21のアップグレード計画が浮上―マクラーレンとの0.3秒差を埋めるカギは?
レッドブル・レーシングは、マクラーレンとの差を縮めるため、今後3~5戦以内にRB21にアップグレードを導入する計画だ。チームのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコが明らかにした。
開幕戦オーストラリアGPでは、マクラーレンが下馬評通りの速さを発揮。予選ではフロントローを独占し、レースではランド・ノリスが第1スティントだけで後方のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に18秒差をつけ、通算5勝目を挙げた。
マルコはレース後、スウェーデンのSVOD「Viaplay」に対し、プレシーズンテスト以降、マクラーレンとの差を「0.5秒から0.2~0.3秒に縮めた」と語り、一定の前進があったことを強調しながらも、タイヤのデグラデーションが原因となり、6~8周目以降はついていくことができなかったと振り返った。
さらに、デグラデーションがRB21にとっての「最大の問題」としつつも、他にも解決すべき課題があると認めた。一方で、全ての問題は把握済みであり、「今後、3~5戦のうちに解決し、マクラーレンと同等のマシンを持てるようにしたい」と意気込んだ。
フェルスタッペンは週末を通して、RB21のタイヤマネジメント性能に不満を訴えていた。
3番手に終わった予選後には、「最終セクターでタイヤがオーバーヒートしてしまい、グリップを失った」と敗因を説明。レース後も、「タイヤがオーバーヒートし始めると、もうどうにもならなかった。一方で、マクラーレンはそこから一気にペースを上げた」として、この問題を解決しない限りマクラーレンと優勝を争うことはできないと分析した。
レッドブルのアップグレード導入の一つの目安は、第4戦バーレーンGPとなりそうだ。バーレーンはプレシーズンテストの開催地であり、事前データとの比較が容易なため、効果を検証しやすい。また、レッドブルの本拠地からも比較的近いことが利点となる。
もしバーレーンGPに間に合わなければ、第5戦サウジアラビアGP、または第7戦エミリア・ロマーニャGPが候補となりそうだ。