マッサの引退宣言に懐疑的なライコネン「来季の開幕戦になるまで本当かどうか分からない」

2017年F1ブラジルGP公式記者会見に出席したキミ・ライコネンcopyright F1

フェラーリのキミ・ライコネンは、フェリペ・マッサが本当に今季限りでF1を去るのかどうか懐疑的なようだ。マッサは昨年限りで引退を表明したものの、ニコ・ロズベルグの電撃引退に伴い急遽引退を撤回、ウィリアムズとの一年契約にサインしF1に復帰した。

マッサは、ロズベルグの後任としてメルセデスに移籍したバルテリ・ボッタスの代わりに、ランス・ストロールのメンターとして2017年シーズンをウィリアムズで戦い、母国ブラジルGPを前にキャリア2度目となる引退を表明した。

だが、2度あることは3度ある…ライコネンは、かつての僚友であるマッサの2度目の引退について、本当に引退するのかどうか確信が持てずにいる。二人は2007年から2009年までの3年間をフェラーリで過ごしたチームメイト同士であり、一年違いでザウバーからF1にデビューした経緯を持つ古い間柄だ。

「うーん、そうだね、、彼はまた引退するって話だけど…(笑)、実際にそうなるのかどうかは、来年の開幕戦に彼がいるかどうか見てみないと分からないよね」

昨年のホームレースで、グランドスタンドを埋め尽くした別れを悲しむ地元ファンの感動的なシーンがあっただけに、マッサの引退撤回は誰にとっても驚きであった。ほとんどのドライバー達は、成績不振を理由にチームを放出されF1の表舞台から消えて行く。自ら引退を宣言できる”幸福な”ドライバーは多くなく、二度も引退を宣言できたマッサは非常に稀な存在だ。

ライコネンは、マッサとの関係は常に良いものだったと思い出を振り返るとともに、皇帝ミハエル・シューマッハが築き上げたフェラーリ帝国を知る数少ない戦友の将来にエールを送った。ライコネンがワールドチャンピオンに輝いた2007年、マッサはライコネンのタイトル獲得をサポートした。翌2008年には、逆にライコネンがマッサのタイトル獲得のために尽力した。

「彼とはずっと良い関係だったし、フェラーリで一緒だった時は本当に良い雰囲気だったよ。僕らはチームメイトとしてチームのために2回チャンピオンシップを制してるし、良い思い出さ。彼がすごく速くて偉大なドライバーだったのは間違いないね。もし本当にF1を引退するのだとしたら、彼の今後の成功を祈るよ。これから先、彼がどういう人生を歩むのか楽しみにしてる」

昔の事を思い出しながら言葉を選び語るライコネンの姿は、何やら感慨に浸っているようにも見え印象的であった。

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