ソチ・オートドロームでトラックウォークを行うレーシング・ポイントF1チームのランス・ストロール、2020年F1ロシアGPにて
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レーシングポイントF1、再びストロールを優先…ペレスのアップグレードは独アイフェルGPまでお預け

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前戦トスカーナGPでのランス・ストロールのクラッシュを経て、レーシング・ポイントF1チームは今週末のロシアGPで、再びストロールにのみアップグレードパッケージを投入する。

ストロールはムジェロ・サーキットで行われた前戦で僚友セルジオ・ペレスに先行して最新型のパーツを搭載していたが、レース中にクラッシュを喫し、RP20に大きなダメージを与えてしまった。

調査の結果、超高速コーナーのアラビアータで発生したこの事故は、タイヤの空気圧の低下が引き金となった事が判明している。

あの事故から2週間。英国シルバーストンのチームは当初、ソチ・オートドロームでのレースに向けてペレス用に2つ目のパーツセットを用意する計画を立てていたが製造が間に合わず、1台分のパーツしか用意する事ができなかったようだ。

チームは、ドライバーズランキングでペレスよりも前に立つストロールを優先するとして、ソチでも再びストロールにのみ最新仕様を使わせる事を明らかにした。ストロールは57ポイントを獲得して6位につけているが、新型コロナウイルスに感染したことで2レースの欠場を強いられたペレスは、44ポイントの9位に留まっている。

なおムジェロで持ち込まれたアップグレードは、新型のフロア・エンジンカバー・サイドポッド・ブレーキダクトなどを含む大規模なもので、1周あたりコンマ2・3秒ほどのゲインがあると見込まれており、ペレスはムジェロでのレースを終えて、翌戦で新しいパッケージを使うのを楽しみにしてると語っていた。

セバスチャン・ベッテルにシートを奪われ今季末を以てチームを去るメキシコ人ドライバーが新しいパッケージを手にするのは、早くてもドイツ・ニュルブルクリンクで開催されるF1第11戦アイフェルGPとなる。

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