レーシングポイントのセルジオ・ペレス、F1トスカーナGPにてcopyright Racing Point

セルジオ・ペレス、チームオーナー直々に”予想外”の解雇通告「これもまた、F1と呼ばれるクレイジーな世界の一部」

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セルジオ・ペレスは自身がチームからの離脱発表を行ったのと同じ9月9日(水)に、レーシングポイントのチームオーナーであるローレンス・ストロールからの電話で、今季限りでのチーム放出の事実を知った事を明かした。来季よりアストンマーチンへと改称するレーシングポイントは、オーナーの実子ランスのチームメイトにセバスチャン・ベッテルを選んだ。

F1トスカーナGPの木曜会見に出席したペレスはこの電撃的な離脱発表について「最終確認が取れたのは昨日だった。誰も何も教えてくれなかったけど、幾つかの事については検討がついていた」と説明し、次のように続けた。

「大丈夫。問題はない。このチームとは7年間を共にしてきたけど、すべての物事には始まりと終わりがある。お互いを誇りに思いながら残り9レースに挑みたい」

ペレスの一連の言動を見る限り、来季契約を巡る状況は一進一退であった事が伺える。

ペレスは新型コロナウイルス感染前の7月の時点では、ストロールの親子関係に触れて「出ていかなきゃならないとすれば、それが誰かは明らかだ。僕も父親だ。自分の息子を追い出すようなことはしない」と、自分の将来を悲観していたものの、バルセロナでは「チームからは続投の方向性と聞いている。チーム内での僕のポジションはかなり安全にみえる」と残留濃厚を伺わせていたが、最終的にシートを失う事となった。

レーシングポイントとペレスとの契約には、ある特定日時までに特定の条件を満たせば契約を途中解除できる解除条項があると見られていた。ペレスは「契約に関して幾つかの議論があった」事を認めたものの「チームとの契約事であるため開示するつもりはない」と語った。

「最終的に彼らは昨日、僕との契約を継続しないと公式に伝えてきた。予想していなかった。でもそういう事なんだ」

マスク姿のレーシング・ポイントF1チームのオーナー、ローレンス・ストロール、2020年 70周年記念GPにて
© Racing Point / レーシング・ポイントF1チームのオーナー、ローレンス・ストロール

来季に向けた「プランBはない」と明かすペレスは、F1残留を一番の目標に掲げて2021年以降のシートを探しており、ハースとアルファロメオへの移籍が有力視されている。だが、競争力を欠く下位チームでレースを続けるかどうかは不透明だ。

「僕はまだ若いしハングリーだからF1を続けたいと思っているけど、そのためには1周ごとに100%のモチベーションを発揮できるようなパッケージを持つチームへの移籍が必要だ」とペレスは語る。

「規約変更が行われる2022年を見据えた長期的なプロジェクトを選ばなきゃならない。2022年はチャンスがゴロゴロと転がっていそうだからね。僕が2022年まで続けたいと思っている理由はそこにある」

「確かに、2021年はその点で難しいシーズンになるかもしれないと思っている。でも蓋を開けてみないことには分からない。選択肢があるのは間違いない」

「すぐに決断を下せるとは考えていない。十分に時間をかけて検討するつもりだ。もしF1で魅力的なオプションが見つからなければ、他のシリーズやその他の事について考える事になる」

チーム側がもっと早い段階でシート喪失の可能性を開示していれば、ペレスの来季を巡る状況も違っていた事だろう。チームからの通告が遅くなった事に失望を感じているかと問われたペレスは次のように答えた。

「その点に関してガッカリしたとは言わない。チームの都合も理解している。チームは他にも幾つかの交渉を続けていた。それは僕が想定していた以上に長引くことになった」

「僕の将来について、もう少し早い段階で明確にしておいてくれればプランBを探す事ができたと思う。でも、それによって(ペレスを放出するという)チームの決定が変わったとは思わない」

「僕もこのビジネスとの付き合いは十分に長い。これもまた、F1と呼ばれるクレイジーな世界の一部なんだよ」

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