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2017年F1第1戦オーストラリアGPに向けたシーズン前テストがすべて終了した。計8日間のテストの総合結果を数字とグラフで振り返りながら今シーズンの行方を占っていく。
総合タイムと使用タイヤ
カタロニア・サーキットのコースレコードは2008年にキミ・ライコネン(フェラーリ)が叩き出した1分21秒670。奇しくも今回のシーズン前テストで最速を記録したのもライコネンで、その差は3秒036。昨年2016年のテスト1での最速は、フェラーリのセバスチャン・ベッテルが記録した1:22.810。昨年の最速タイムと比較してライコネンのタイムは4秒176も速い。2017年マシンは昨年型に比べて1周あたり5秒速くなる、というのはほぼ現実のものであると言える。
Pos | Driver | Team | Best Time | Lap |
---|---|---|---|---|
1 | ライコネン | フェラーリ | 1:18.634 | 365 |
2 | ベッテル | フェラーリ | 1:19.024 | 591 |
3 | ボッタス | メルセデス | 1:19.310 | 628 |
4 | ハミルトン | メルセデス | 1:19.352 | 468 |
5 | マッサ | ウィリアムズ | 1:19.420 | 414 |
6 | フェルスタッペン | レッドブル | 1:19.438 | 347 |
7 | サインツ | トロ・ロッソ | 1:19.837 | 307 |
8 | ヒュルケンベルグ | ルノー | 1:19.885 | 314 |
9 | リカルド | レッドブル | 1:19.900 | 337 |
10 | ペレス | フォース・インディア | 1:20.116 | 349 |
11 | オコン | フォース・インディア | 1:20.161 | 365 |
12 | パーマー | ルノー | 1:20.205 | 283 |
13 | ストロール | ウィリアムズ | 1:20.335 | 386 |
14 | クビアト | トロ・ロッソ | 1:20.416 | 277 |
15 | マグヌッセン | ハース | 1:20.504 | 369 |
16 | グロージャン | ハース | 1:21.110 | 346 |
17 | バンドーン | マクラーレン・ホンダ | 1:20.348 | 235 |
18 | アロンソ | マクラーレン・ホンダ | 1:20.389 | 190 |
19 | エリクソン | ザウバー | 1:21.670 | 445 |
20 | ウェーレイン | ザウバー | 1:22.347 | 192 |
21 | ジョビナッツィ | ザウバー | 1:22.401 | 151 |
22 | セリス | フォース・インディア | 1:23.568 | 71 |
©F1 今年はキミから目が離せない!
何かと騒ぎの中心にいたウィリアムズのランス・ストロールは、テスト1では数々のクラッシュを披露したものの、テスト2では一変し順調に周回を重ねた。チームメイト間で最もタイム差が大きかったのはこのウィリアムズで、その差0.915秒であった。
チーム別総周回数
8日間での各チームの総周回数では、メルセデスが圧巻の1096周、総距離5102kmを記録した。これは10位マクラーレン・ホンダの約2.6倍の距離を走り込んだ計算である。
Pos | Team | Lap(周) | Distance(km) |
---|---|---|---|
1 | メルセデス | 1096 | 5102 |
2 | フェラーリ | 956 | 4450 |
3 | ウィリアムズ | 800 | 3724 |
4 | ザウバー | 788 | 3668 |
5 | フォース・インディア | 785 | 3654 |
6 | ハース | 715 | 3328 |
7 | レッドブル | 684 | 3184 |
8 | ルノー | 597 | 2779 |
9 | トロ・ロッソ | 584 | 2719 |
10 | マクラーレン・ホンダ | 425 | 1978 |
パワーユニット別総周回数
テスト1でこそフェラーリPUに遅れを取ったメルセデスであったが、全日程を終えてみれば最も走行距離を稼いだのはやはりメルセデスPUであった。テスト2では、ランス・ストロールがクラッシュなしに走りきったのが返り咲きの要因だ。
Pos | Power Unit | Lap(周) | Distance(km) |
---|---|---|---|
1 | メルセデス | 2681 | 5102 |
2 | フェラーリ | 2459 | 4450 |
3 | ルノー | 1865 | 3724 |
4 | ホンダ | 425 | 807 |
なお、ホンダ以外のPUサプライヤーは各々3チームにパワーユニットを供給しているため、その部分は補正して考える必要があるが、メルセデスはホンダの6.3倍もの距離をシーズン前テストで走り込んでいる。複数チームへの供給ができていないデメリットはかなりの痛手と言える。
開幕戦となる第1戦オーストラリアGPは、日本時間3月24日(金) 10:00からフリー走行が、そして3月26日(日) 14:00から決勝が行われる予定となっている。