2019年のF1ピレリタイヤ
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F1ポルトガルGP:最速タイヤ戦略と残存セット数、ソフトスタートは不利ではない?

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2021年シーズンの第3戦ポルトガルGP決勝レースが日本時間5月2日(日)23時にブラックアウトを迎える。アルガルベ・サーキットでの66周のレースを制するのは誰なのか? ドライバー毎の残存タイヤセット数と、ピレリが考える最速のタイヤストラテジーをまとめる。

公式タイヤサプライヤーのピレリは今回、シーズン初となる最も硬いレンジのC1(ハード/白)、C2(ミディアム/黄)、C3(ソフト/赤)のラインナップを持ち込んだ。

決勝がドライコンディションで行われる場合、各マシンは最低2種類の異なる硬さのコンパウンドを使用しなくてはならない。つまりピットストップが必要だ。

各ドライバーの手持ちタイヤは以下の通り。ミディアムスタートのレッドブル・ホンダは新品ソフトを使い切っているが、同じコンパウンドでグリッドに付くメルセデスは逆に新品ソフトを1セット保持している。

2021年F1ポルトガルGP決勝レースのドライバー別残存タイヤセット数

今週末のポルトガルGPは以下の理由で、1ストップ戦略が主流になるものと予想される。

  • ピットストップによるロスタイムが大きい
  • 全コンパウンドの摩耗とデグラがかなり少ない

ピレリが考える最速のピットストップ戦略はいずれも1ストッパーだ。

ソフトスタートの場合は、17~24周を走った後にミディアムに変えて残りの42~49周を走る。ミディアムスタートの場合は、32~40周を走った後にソフトに履き替え、残り26周~34周を走るのが理論上最も速いとの事だ。

なおハードタイヤを使った1ストッパーは計算上、他のストラテジーと比較して確実に遅いとの事で、ソフト、ミディアムがメインタイヤを務める事になりそうだ。

Q3進出組の中でスタート時にミディアムを履くのはメルセデス、レッドブル・ホンダの各2台とフェラーリのシャルル・ルクレールを合わせた計5台だ。11番手以下は自由にスタートタイヤを選択できる。

なおピレリのF1部門を率いるマリオ・イゾラは、ミディアムスタート勢は「戦略的に柔軟な対応が可能だ」とする一方、だからと言ってソフト勢が不利というわけではないと説明している。

2021年F1ポルトガルグランプリ決勝レースは、日本時間5月2日(日)23時にスタートの時を迎える。1周4684mのアルガルベ・サーキットを66周する事でチャンピオンシップを争う。

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