アルガルベ・サーキットを走行するスクーデリア・フェラーリのカルロス・サインツ、2021年4月30日F1ポルトガルGP
Courtesy Of Ferrari S.p.A.

フェラーリ:サインツ、SF21に慣れてきた? 移籍3戦目でルクレール初撃破

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スクーデリア・フェラーリはF1第3戦ポルトガルGP公式予選でカルロス・サインツが5番手、シャルル・ルクレールが8番手タイムを刻み、今季2度目のダブルQ3進出を果たした。

レーシングディレクターを務めるローラン・メキーズは、2台揃ってQ3に駒を進めたチームが他にメルセデスとレッドブル・ホンダのみであった点に触れて「良い結果になった」と語った。

フェラーリ移籍後にサインツが予選成績でルクレールを上回ったのは今回が初めて。サインツ本人は早くもSF21の”コツ”を掴み始めたようだ。ただ決勝に向けてはスタートタイヤという点でやや不安が残る。

グリップが低く、風向きやその強さが刻々と移り変わる難しいコンディションの中、ルクレールはミディアムで、サインツはソフトでQ2突破を決めた。

メキーズはサインツについて「特にQ3ではクルマのパフォーマンスの全てを引き出し素晴らしい仕事だった」と評価。ルクレールについては、グリッドこそサインツほど奮わなかったが、ミディアムスタートは「直近のライバルに対して戦略的上の大きなアドバンテージ」だと述べた。

フェラーリ:F1ポルトガルGP予選

カルロス・サインツ予選: 5位, FP3: 7位

突風とトリッキーなコンディションのおかげでポルティマオでの予選は本当に難しいものになったけど、自分のセッションには満足している。自分のドライビングが上手くいっている事が実感できたし、今週末はずっと、セットアップについて正しい判断を下させている。

僕にとっての最もポジティブだったのは、自分のアプローチが上手くいっている点と、クルマの感触がセッション毎に向上している点だ。まだ改善の余地はあるけど、今日は良いステップを踏めたと思う。

本当ならペースが良かったミディアムコンパウンドでQ3に進みたかったんだけど、まぁ良しとしよう。2回目のプッシュラップの際にトラフィックに引っかからなければ、もっと良いポジションでQ3に進出できたと思うけど、Q1を1発で決めてソフトを1セット温存していたから、不要なリスクを避けるためにソフトでQ3に進んだんだ。

決勝のスタートではタイヤ的にハンデを抱える事になるけど、良いスタートを切ってきちんとタイヤマネジメントができれば、大量ポイントを獲得できると思う。さぁレースの時間だ! ハスタマニャーナ(ではまた明日)!

シャルル・ルクレール予選: 8位, FP3: 6位

今日のQ3でのパフォーマンスは自分が望んでいたレベルに達せず不十分なものだった。誰もが今回のコンディションに苦戦していたけど、僕も少しハードに攻め過ぎたように思う。その結果、マシンのリアがかなり不安定になってしまい、それがファステストラップを走っていた際に出てしまった。

プラス材料としては、Q2をミディアムで突破できた点だね。明日のレースでは、特にスタート時に有利に働いてくれると思う。フリー走行ではソフトのグレイニングが酷かったから、レッド(ソフト)タイヤでスタートする周りの連中に対してアドバンテージが得られる事を期待している。

何しろ大接戦だから、最終的にはミスの少なかったクルマが前に出る事になるだろうね。


ポールポジションはバルテリ・ボッタス。2番手にルイス・ハミルトンが続いた事でメルセデスが今季初のフロントロー独占を果たした。セカンドローにはマックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレスのレッドブル・ホンダ勢が続く。

2021年F1ポルトガルグランプリ決勝レースは、日本時間5月2日(日)23時にスタートの時を迎える。1周4684mのアルガルベ・サーキットを66周する事でチャンピオンシップを争う。

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